ノスタルジア | Untitled



ノスタルジア(’83)イタリア国旗ソ連

監督:アンドレイ・タルコフスキー


昨年9月に 『僕の村は戦場だった』 を観て、“タルコフスキーの水”に魅せられ

すぐ 『ノスタルジア』 のDVDを、貯まったポイント使って購入したのですが

今日の今日まで観れずいました。 なんか観るのがもったいなくって。。。。。
                                      (ポイントが?笑)

この映画は、私の映画人生を軽く狂わせてしまうぐらいの作品なのでは?

そんな予感がして・・・・・ それに、感性のアンテナが1番いい時に観たかった。



イタリア中部トスカーナ地方の田園。

朝もやの風景のなかに一組の男女が到着する。

男はモスクワから来た詩人アンドレイ(オレーグ・ヤンコフスキー)

女は通訳エウジェニア(ドミツィアナ・ジョルダーノ)

二人は、ロシアの音楽家の足跡を追って旅を続けてきた。

が、この旅も終わりに近づいている。アンドレイは病に冒されていた。

アンドレイの夢にはロシアにある故郷が現れる。



少し乱暴な言い方になりますが、この映画は寝てもいい映画だと思います(笑)

私は126分間、ベストショットを逃してはならないと凝視し続けましたが

そんな気合を入れて観る必要は全くないです。

川のせせらぎ、屋根に打ち付ける雨音、廃墟の中で反響する水しぶきの音

奏でられる “タルコフスキーの水” に、ウトウトと、まどろみながら

これは自分が見ている夢なのか? 映画の映像なのか?

もし夢なら、ノスタルジーにかられた自身の心の中の故郷の映像なのか?

夢か現(うつつ)か、その境界線があいまいになっていく感覚にいざなってくれます。

現実の時間の流れとは明らかに違う、タルコフスキーの映像世界。

難解な内容を謎解きのように突き詰めていくのは、学者さんたちに任せて(笑)

この美しい映像世界に、何も考えずこの身を任せてみましょう。



「ノスタルジア」は本来は病名で、特にロシア人は懐郷の思いが強く

死に至る病いに近いとさえ言える独特な感情を持っているらしい。

タルコフスキーも旧ソ連から亡命し、異国の地で映画製作せざるを得なくなり

ロシアへの懐郷心と自由な映画製作との狭間で死ぬほど苦しみ

その想いを 『ノスタルジア』 という形で映像化することになるんです。

予告トレーラーのアンドレイがノスタルジーにかられて夢見るロシアの風景。

これはもう “奇跡の映像” としか言えませんっ!!

最後に出る「シネフィル・イマジカ」のロゴマークにさえ、うっとりしてしまう(笑)





20世紀を代表する映像詩人・タルコフスキーが初めてイタリアで撮った傑作をDVD化。
取材のためにモスクワからイタリアにやって来た作家のアンドレイは
ある街で世界の終末を信じる奇異な老人・ドメニコに出会う。
ノスタルジア [DVD]/オレーグ・ヤンコフスキー,エルランド・ヨセフソン,ドミツィアナ・ジョルダーノ

¥4,104
Amazon.co.jp