アパートメント(’96)
監督:ジル・ミモーニ
何年かに1回は観てしまう、大好きなフランス製ラブ・ミステリー。
パリのアパートメントを舞台に、一人の男を巡って三人の美女が絡む恋愛模様。
二転三転する展開に、鳥肌もののラストの大どんでん返し。
商社マンとして成功し、N.Yで知り合った美しい婚約者(サンドリーヌ・キベルラン)もいて
幸福の絶頂期を満喫していたマックス(ヴァンサン・カッセル)。そんな時、彼はパリのカフェの
公衆電話でかつて熱愛の果てに失恋したリザ(モニカ・ベルッチ)の声を聞く。
謎の会話とホテルの鍵を残して街に消えた彼女の影を追うマックス。
彼は彷徨のうちに豪華なアパートメントに入り込んでいた。
そこで、同じリザと名乗る謎の女(ロマーヌ・ボーランジェ)と出会うのだが・・・・
マックスが公衆電話の曇りガラス越しに元カノの声を聞いたことをきっかけに
現在と過去が行ったり来たりして、時間軸を交差させ、歯車がかみ合うようで狂っていく・・・
マックスとリザが出会うきっかけだったり、別れるに至った経緯が少しづつ明かされていき
そして、不可解な行動をとるリザと名乗る謎の女の過去が分かるにつれ、彼女の正体が明らかに・・・
同じシーンが後になって、別アングルで撮られていて、ああ、そういうことだったのか・・・・
と 『パルプ・フィクション』 のような作りになっているんです。
ロマーヌ・ボーランジェがちゃんと登場するのは、50分近く経ってからなんですけど
実は最初の方で、ちらっと見切れて映っているんですよね。 そこが鍵だったりする。
将来、大化けるするだろうと思っていたんですけどね・・・・ロマーヌ・ボーランジェ。
この作品でもキャスト・クレジット1番上だったのに、最近はめっきり見かけなくなってしまった。
DVDパッケージの扱いもちょっと可哀想ですよね(笑)
『裏窓』 『めまい』 『見知らぬ乗客』 などヒッチコック作品が引用され
フランス映画にしては珍しい、練り込まれたストーリーなんですけど(ツッコミどころも満載。笑)
やっぱり、フランス的な香りを感じさせるところが、この映画の良さであり好きなとこ。
マックスが曇りガラス越しにリザの声を聞いて、彼女だと確信するのは
リザが去った後の公衆電話内の “残り香” なんですよね。
他にも、コンパクト、赤いハイヒール、煙草の吸殻についた口紅などが鍵となっていて・・・・
当時はモデルあがりの駆け出し女優だった、キャスト・クレジット4番手のモニカ・ベルッチ。
このころが、1番綺麗だったんじゃないでしょうか?
ショート・ボブにスニーカーを履いて、パリの街を颯爽と歩く姿が素敵でした。
ひとりの男をめぐる3人の女性の複雑な想いを描いたラブロマンス。
商社マンのマックスは、パリで昔の恋人リザの声を聞き…。
アパートメント [DVD]/ロマーヌ・ボーランジェ,モニカ・ベルッチ,ヴァンサン・カッセル
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