現金（ゲンナマ）に体を張れ（’５６）
監督は、 スタンリー・キューブリック
ライオネル・ホワイトの犯罪小説を映画化
キューブリック監督のハリウッド映画、第１作になります。
こ、これは・・・・フィルム・ノワールの傑作ですね。
キューブリックは、若くして非凡な才能を発揮させています。
完璧に見えた犯罪計画が、思いもかけない所から一転して歯車が狂い始める。
時間軸を操作して、メンバーの行動を映し出し
自分も計画に参加しているかのような感覚になって
計画の成り行きをドキドキしながら見守ってしまいます。
時間軸を操作したクライム・ムービーって・・・・
タランティーノですよね。
この映画に影響を受けて、 『パルプ・フィクション』 なんかを作ったらしいですよ。
そして、キレのいいスタイリッシュな映像は・・・・
いい時のガイ・リッチーを思わせます（笑）
今、活躍している監督は、全く新しいものを生み出している・・・・
っていうことは、まずありえないことなんでしょうかね。
メンバーが狭い部屋に集まって犯行計画を練るシーン
首謀者のスターリング・ヘイドンが概要を説明しながら一旦のけぞるんです。
テーブルの上に小さな電球しかないから、彼の顔が暗闇に隠れるんです。
そして身を乗り出して顔があらわになって 「なっ」 みたいな。
フィルム・ノワール臭、ぷんぷんで大好きなシーンです。
キューブリックが “巨匠” となる前の、初期の作品なので
あまり知られていない作品ですが
現在のクライム・ムービーなんかより、一歩も二歩も進んだ作品です。
ラストショットの "THE END" なんかは抜群のタイミング
スタンリー・キューブリック監督一攫千金を狙う、前科者のクレイが立てた200万ドル強奪計画。仲間とともに入念に実行に移された計画だが、1つのことを見逃してしまう。
現金(ゲンナマ)に体を張れ [DVD]/スターリング・ヘイドン
￥3,990
Amazon.co.jp