にがい米 | Untitled





にがい米(’49)イタリア国旗


監督は、ジュゼッペ・デ・サンティス


毎年5月の初めになると北イタリア各地から、水田地帯に多くの女性たちが出稼ぎにやってくる。

500年前と変わらぬ手植え作業のため労働は過酷

そんな北イタリアの農村を舞台にした社会派ドラマ

イタリア料理の美味しいリゾットは、ここから生まれていたのですね。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

この作品も イタリア・ネオリアリズモ と捉えていいと思うのですが

男と女の愛憎劇であったり、サスペンス仕立てであったり

女性たち健康的な美しさであったり、見応えある作品です。


その水田地帯に、ギャングの男女ヴィットリオ・ガスマンとドリス・ダウリングが逃げ込む。

2人は出稼ぎ農婦の群れに姿を隠すが

そこで1人の女性シルヴァーナ・マンガーノと出会う。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

冒頭の出稼ぎの群れや、歌を歌いながら手植え作業をする女性たちの姿

貧困にあえぐイタリアでの女性の力強さを感じます。

そんな中での シルヴァーナ・マンガーノ

ストッキング? オーバーニーソックス?

農作業もセクシーにお洒落にしなくちゃ(笑) 

女性たちの中心になり、生気がみなぎっています。

ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

農作業している時に女性同士が対立し、泥まみれの喧嘩になるのですけど

主演のシルヴァーナ・マンガーノとドリス・ダウリングの顔には、なぜか泥がつかない(笑)

「顔はやめて! そこは譲れないわっ!」

なんてことがあったのでしょうか?

$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

決して衛生的と思えない宿舎も、彼女たちがキャミソール姿とかで

戯れていると、とても官能的。 当時は、かなり過激だったようです。

そんな彼女たち、しょうもない男に翻弄されてしまう。

$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

シルヴァーナ・マンガーノとは対照的に、知的な顔立ちの ドリス・ダウリング

この人、どこかで見たことあると思ってたら、ビリー・ワイルダー監督の

失われた週末』 に出ていたハリウッド女優だったのですね。

幅を広げるために、イタリアに渡ってきたんですって。偉いな~

$ちょっと!あなたが食べてるの消しゴムですよ!

シルヴァーナ・マンガーノはソフィア・ローレンが出る前の

イタリア映画のセクシー女優の代表的存在だったようです。

ベニスに死す』 で、美少年の母親役の人だったとは・・・・


で、ラストは泣いてしまいました。

我が強くて人と対立することはあるけど

イタリア女性の温かさ、懐の深さを感じました。




警官に追われて水田地帯に紛れ込んだ一人の女。そこで田植えをする女と争いが起こる。さらに2人の男を巻き込み、物語は悲劇的結末へ…。
にがい米 [DVD]/ヴィットリオ・ガスマン,ドリス・ダウリング,シルヴァーノ・マンガーノ

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