女と男のいる舗道(’62)
監督、ジャン=リュック・ゴダール
前作 『女は女である』 の軽やかなトーンから一転して、ひとりの女性の生を描いています。
全体的に抑えたトーンで描いていますが、私の気持ちは抑えられません(笑)
見てください、このアンナ・カリーナの横顔! 神がかってます。
背中を向けたまま顔を見せずに会話する冒頭シーン
これは、表情より言葉を強調するため、敢えて演者に背を向けさせてたのこと。
私は、早くアンナの顔ををををを・・・・・・
アンナのショートボブ!!
この男、邪魔!!
『裁かるるジャンヌ』 が上映されている映画館で、涙を流すジャンヌ・ダルクと、
アンナ・カリーナが涙を流すショットが交互に映る(下の画)
これがアンナだからなのはもちろんなんですけど、映画を観ている時の顔って、どうしてこんなに美しいんでしょうね。
このショット、今作から40年が経過した'02年、オムニバス映画 『10ミニッツ・オールダー GREEN』 の中の
『時間の闇の中で』で使われているんですね。
ちょっと話それますけど、名立たる監督が一同に会した 『10ミニッツ・オールダー 』 は、改めて凄い企画ですね。
入門編としてもOK 応用編としてもOK
うつむき加減のアンナ・・・・
それだけなんですけど(笑)
演劇のやり直しのきかない特性を取り入れ、編集していない映像であったり
ロケで耳障りな雑音をそのまま使ったりしたそうです。
ゴダール作品では、お馴染みの 『壁際に立つ』 このショット飾りたい
シャンゼリゼ大通りの大きな写真がバックのカフェでのシーン。写真だったんだ。
就職願いの手紙の文面を書くところを丁寧に映すんですよね。あれ、アンナが実際に書いているんですかね。
可愛らしい字なんですよ。筆圧も可愛らしい。文末が詰まってしまってるのも可愛らしい。なんでも可愛らしい(笑)
手紙の中に身長を書こうとして、立ち上がり自分の手を使って計ったり(笑)
鼻を通過する時、鼻の下を伸ばすんですよね。
ちょっと関係ないこと言っていいですか。 この記事書いてて楽しーーーーい
この後、男とキスをするんですけど、男が煙草を吸い、アンナとキスをし、アンナが煙を吐く。
フツーの女がやるとキモイだろうに、アンナがやると、しつこいですが可愛らしい。
哲学者のブリス・パランとアンナ・カリーナの対話のシーンがあるのですが、正直ちんぷんかんぷん
ただこのシーン、2人による即興だそうです。よくわかんないけど惹かれるシーン
途中、アンナがカメラ目線になるんですよ。なんでもこいです(笑)
全体が抑えたトーンの中、それほど多く使われていないのに、とても効果的で印象的だった、ミシェル・ルグランの音楽
特に、あのシーン・・・・・見せちゃう? なんなら映像で・・・・
アンナのダンスシーン!
本人の振り付けだそうですよ。
あ、話の筋、語ってない・・・・・・・ま、いっか(笑)
ジャン=リュック・ゴダール監督作品
10ミニッツ・オールダー GREEN(’02)
愛すべき女・女たち(’67)
男性・女性(’66)
アルファヴィル(’65)
気狂いピエロ(’65)
女は女である(’61)
小さな兵隊(’60)
勝手にしやがれ(’59)
※参考 Wikipedia
家庭を捨て、女優になる夢にも敗れ、娼婦に身を堕とした女・ナナの姿を12のエピソードで綴ったドラマ
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