名前をつけなくてわね。
そうだ 「昼顔」 はどう?
昼顔(’67)フランス、イタリア
ジョゼフ・ケッセルの同名小説を映画化
監督は、ルイス・ブニュエル
主演は、カトリーヌ・ドヌーブ
冒頭、馬車が遠くから、ゆっくりと向かってくる。
夫のジャン・ソレルがカトリーヌ・ドヌーブの肩を抱いている。
とても、高貴な空気感を漂わせている。
しかし、そこから一転、マゾヒスティックな衝撃的な映像が映し出される。
公開時は、どうのような反響だったのだろうか・・・・
医師である夫と、超セレブな生活を送りながら、「昼顔」と名乗り、娼婦として働くことになる。
そして、彼女は本当の快楽に目覚めることになる。
男子は食いつき、女子はドン引きするような設定だが、もっと深いと思う。この映画は・・・・
誰にでも、人には言えない妄想、性癖を持っている。
それが、ちょっとしたボタンのかけ違いで・・・・
現実と妄想の世界を、行ったり来たりして、しだいに境界線があやふやになる。
この世界観は、単なる官能でもない、かと言ってラブ・ストーリーでもない。
ジャンルの境界線もあやふやである。
気づけば、この世界観にどっぷり浸かってしまている。
当時23歳のドヌーブ、娼婦「昼顔」のランジェリー姿に目がいきがちだが、私はこのファッションが1番好き。
おそらく、イヴ・サンローランだろう
娼婦の道へ進もうかどうか、心が揺れ動いているシーン
ただ、イヴ・サンローランは、カトリーヌ・ドヌーブの引き立て役に過ぎない。
この映画の中で、「勝手にしやがれ」を連想させるようなシーンがいくつかあり
また、建物のポスターが「男と女」だったり、そういったところも見所のひとつ。
夫を愛していながら、「昼顔」でいる自分に思い悩むドヌーブは、心の中で、こうつぶやきます。
「うまく言えない、私も自分がよくわからないの。あなたへの愛は快楽を超越しているわ」
男子のみなさん。そんな彼女を許すことができますか?
女子のみなさん。そんな彼女に共感することができますか?
理想的な夫婦生活を送っていながら、夜は貞淑な人妻、昼は娼婦という二つの顔を併せ持つ女性の姿を描いた作品。ベネチア国際映画祭金獅子賞受賞作
昼顔 [DVD]/カトリーヌ・ドヌーブ
¥6,090
Amazon.co.jp