やる気があるのか?と思う様な・・
先日某メーカーのある製品をチューニングしていたら・・
あれっ?真ん中のコードが刺さる穴にコードが入っていません。
でも分解前のテストでは音は鳴っていました。
横にずらしたら底にハンダ厚塗りで付いていて、これではRCA端子とコードの間に厚い幕が
出来て、導電率の低い物を間に挟んでいるから高音質にはならないでしょう。
反対側のでは横にハンダしてあって、「なんで真っ直ぐ刺せないの?」と思いました。
中に入れた方がハンダの量が多くいるから節約なのか、中国製の製品はやる気があるのか無いのか
分からない物が多いです。
結局このままお客様に販売する訳にはいかないので、一台一台中を開けてハンダ付けをやり直し
ています。
ただ年々製品の定価が安くなる分、質は落ちてきているので、安く売るだけがお客様のためとは
考えにくいですね。
そんなやる気のない商品に手を入れて、本来設計した人が理想としていたであろう音で販売している
自分に、最近ある来店客から「やる気が無い!」と言われた事がありました。
それは量販店回りをしてきて、「少しでも安くナビを買いたい。」という人が来たので、
「オートバックスかイエローハットで買って下さい。」と言ったら、「お前はやる気が無い!」
と言ってきて、次に量販店でもらったカタログの後ろの『○月○日までキャンペーン価格に
付きこの値段で販売します。』という部分を見せて来ました。
そして「お前もこのぐらい喰らいついて来い!」と言って店を出て行きました。
その時に、「世の中ボーナスシーズンで大変だな。」と思いましたが、5・6万のナビは
とんでもない価格競争なので、そこは安売りのプロの量販大手2社のうちのどちらかで買う
のが常識だと思って、あえてそこには参加しません。
たた自分がやる気が無いとか、仕事に喰らいついていない訳ではなく、最近自分で「これは仕事に
喰らいついている!」と思っているのが、BMWの3シリーズのベーシックパッケージやそれに
ウーファーをプラスしたパッケージの開発です。
このカテゴリーはかなり需要があるにも関わらず、BMWのデモカーを持っていないという泣き所が
ピュアディオにはありました。
お客様のお車を少し長めにお預かりしてパッケージのマッチングを取っていて、スピーカーが6スピーカーと9スピーカーで少しマッチングが違って、仕様がスポーツかラグジェアリーでは
シートの下の構造が違って床下ウーファーの鳴り方が違います。
実際にはF30・31で微妙に違う4種類のパッケージを用意する事になります。
他にはE90・91で使えていた床下のウーファーはF30・31になってからは音が詰まって
聴こえてしまい、ウーファーの選択そのものを変えないといけなくて、既に数社のウーファーを
1セットずつ仕入れてお客様のお車でテストしましたが、価格の割に納得出来る物は僅かでした。
最近ではピュアディオが推奨する様なクセの少ないユニットは直ぐに販売中止になってしまい、
また次のユニットを探して再びマッチングを取らないといけないので、BMWに関してはかなり
苦戦をしている状態です。
常に一台一台食らいついて来たつもりですが、もし次に今の推奨ユニットが生産中止になったら
どうしようとか、お客様からは「もっと高いユニットで推奨品はないですか?」という問いも頂
いていて、「もう気合と根性では限界!」という所まで来ました。
ここまで読まれた方で多くの方は予想されていると思いますが、BMW3シリーズをデモカーで
導入します。
写真はお客様のお車ですが、このグリルと同じBMWの3シリーズのツーリングをデモカーとして
導入する予定です。
自分の所の車ならレギュラーのユニットも高級なユニットも好きにどんどん交換して聴けて、
高級なユニットについては自社開発もする事が出来ます。
また9センチから10センチのユニットが付いている別な車種へのノウハウの転換も考えていて、
「もっと音を良くしたいけどピュアディオの推奨ユニットが無い。」と思われている方のご要望に
もお応えしたいと思っています。
今でも多くのメーカーから高いユニットを3穴で装着出来るキットが出ていますが、大きい
マグネットの物を安意に付ければ音が詰まって聴こえるというのがこの手の車の難しい所で、
ついに実車を買ってアップグレードのパッケージの開発を行う事にしました。
先日来店客から「やる気が無い!」とか、「もっと喰らいついて来い!」とか言われたばかりで
すが、量販店とは全く違うベクトルでガッツリと喰らいついて仕事をしているつもりです。