獣医学部・学科は倍率15倍で、なりたい人がたくさんいるんだとか… | ☆中野あや・動物行動クリニックなかの☆問題行動は獣医行動診療科認定医のいる犬猫の心療内科へ☆犬猫子どもとの暮らし応援@兵庫/神戸

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ここ最近、TVで「獣医師」という言葉を聞かない日はないですね。

たまたま先日お昼についていたワイドショーで「獣医大は倍率15倍、それだけ需要があるから獣医大学は増やすべき!?」かどうかみたいなことをコメンテーターさんたちが議論していました。

 

ここで私が一言書きたいのは(というか深夜の独り言ですが…)、増やすべきかどうかとか新しい大学の是非の議論ではありません。

だって、できると決まったのであれば、その大学に入り卒業して獣医師になる人に文句を言ってもしょうがない。

 

ただ、獣医師って、「犬猫のお医者さんドキドキ」というイメージが強く、たぶん志望する方たちの多くがこれになりたいんだと思うんですが、「犬猫のお医者さん(小動物臨床獣医師)」って、せっかくなれても辞める人もすごく多い職種だということをもう少し世の中の人に知って欲しいなぁと思っています。

 

なぜ辞める人が多いか、それは労働条件が悪いから音譜

ってブログに書いたら他の偉い先生に怒られるだろうか…。

 

でも、よく

「大学6年行って、国家資格持っていて、そんなに給料安いの!!?」

って言われてました。

例えば、約10年前ですが、

個人病院の勤務医で朝8時から晩8時まで仕事して、新卒で年収300万以下。

当時は残業手当もなくて額面どおりでしたが、深夜まわって夜オペなんてこともありました(「向学のために参加」という感じ?)。

個人病院では産休・育休もあるところの方が珍しいんじゃないかな。

(私も出産退職…)。

勤務医3年目でも年収300万程度でした。

地域差もかなりあるのでしょうが、今はどんなもんなんだろうな。

 

勤務医時代を経て開業しても、軌道に乗れないと数年以内に閉院になる動物病院もあると聞きます。

 

獣医師、全然 高給取りじゃないよ。。。。汗 

高級稼いでいる先生もいっぱいいるけどね。

 

もひとつ、というかメイン!

獣医師目指している方に伝えたいこと、小動物臨床の獣医師ってどんな仕事か。

それは、

 

獣医師である限り一生勉強し続けないとやっていけない仕事

 

人の医療は日進月歩。

そんな中、「犬猫のお医者さん」は基本的に内科も外科も皮膚科も眼科も泌尿器科も整形外科も歯科も腫瘍科も、一次医療は全部自分でやるので、勉強してもしても常に新しい情報で溢れているような世界です。

今のところ私には子育てしながらこれは無理なので、ひとり細々と行動診療科をやっていますが、行動診療も足を踏み入れたら学ぶことは尽きません。趣味は「獣医」ぐらいじゃないと地獄(笑)。

 

犬猫のお医者さん目指したい皆さん、それぐらい覚悟して獣医師志望してねしっぽフリフリ

 

夢を壊すようでなんですが、やはり難関乗り越えて獣医師になって、でも「こんなはずじゃなかった」ってなるんです。で、女の子なんかは仕事に夢より現実を見ているので産休育休の手当のある製薬会社や定時で帰れる公務員に転職しちゃうんです。

 

まずは、獣医師の社会的地位が上がり、労働環境が改善されることを目指さないとぶーぶー

 

小動物臨床獣医師、それでもものすごくやりがいがあって、常に命を感じ、人の喜びや悲しみの感情の隣で仕事をする、夢と魅力のある仕事です。 なかなかちょっとやそっとじゃもうからんけどねてへぺろ