郵便受けに入るチラシに、ときどき目と心を奪われてしまう自分がいます。
今ヤバいのは、某宅配お寿司屋さん
あと2ヶ月…無事にお産を終えたら、自分にご褒美しちゃいます!
それでは、3日ぶりにお送りします。
世界観ブログ【in the Dark】第50話です。
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#50 《聴く》という概念
元夫の精神疾患による入院、そして休職。
休職期間はずっと家にいて、寝ているか、ゲームをしているかの生活でした。
かたや私は、相変わらず忙しく働いていましたが、幸い理解のある課長に恵まれ、仕事の負担こそ減らなかったものの、精神的にはだいぶ楽にしてもらいました。
というのも、このときの課長は、機会あるごとに私の話を【聴いて】くれたんです。
抱えた仕事の進捗状況はもちろん、元夫の病状や、家庭で大変だと感じていることなど、私が話すままに耳を傾けてくれ、ときに励まし、ときに笑い飛ばしてくれました。
実は、このとき配属されていた部署では、一般的な法律相談や、いじめ、DV、パワハラなどの相談業務をメインに行っていました。
そのため、私もお客様から様々な相談を受けてきたのですが、何しろ相談内容が多岐にわたるため、私自身の偏った人生経験では、到底お答えできないことが多かったんです。
そんな中、せめて相談者の気持ちに寄り添った対応をしたいと願った私にとって、課長が機会あるごとに私の話を聴いてくれたことは、まさに大きなヒントとなりました。
(そうか…そういうことなのか!)
そのとき、気づいたこととは…
*人って、自分の話を聴いてほしい。特につらいことや悲しかったこと、大変なことについて。
*具体的なアドバイスがなくても、例えば笑顔と相槌だけでも、気持ちが楽になることはある。
*この人なら何を話しても大丈夫だと思うと、その相手の言うことはちゃんと聞こうと思える。
今こうして書いてると、そんなの当たり前だわーと感じますが、当時20代後半の私には、それまでなかなか、そんなことに気づくキッカケがなかったんですね。
課長が私の話を聴いてくれるように、相談者の話に耳を傾けてみると、こちらから尋ねる前に相談者が事情を説明してくれたり、相談後にお礼を言われることが増えました。
また、なぜか必ず私を指名して相談されるリピーター様も、何名かいらっしゃいました。
そのたびに、まずは根気よく話を聴くことに努めたつもりです。
もちろん、業務としては、迅速に問題解決に結びつけることが第一でしたから、私のやり方が必ずしも正しかったとは思っていません。
だけど、少なくとも、相手方から信頼を得るために当時の私にできたのは、そのくらいのことしかなかったんですよね。
そして、この経験…
勘のいい方はお気づきかもしれませんが、この相談業務の経験が、今のセラピストである私の原点のひとつなんです。
〜第51話につづく〜