風が強く寒い1日でしたが、おかげさまで午前・午後ともにお客様をお迎えし、素敵な時間を過ごさせていただきました
それでは、今夜もお送りします。
【in the Dark】第49話です。
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#49 ただ、ただ、無力。
タイ旅行中に食中毒で入院し、その後にパニック発作らしきものを起こした元夫。
帰国後すぐに、1週間の東京研修で家を空けなければならなかった私は、元夫の様子を電話で探るしかなく、目立った改善の兆候が見えないことにやきもきしていました。
研修後に帰宅しても、元夫のうつろな表情は変わらず。
毎日の出勤がつらい…と話していました。
そこで、何かできることはないかと考え、違う病院に行ってみることにしました。
ところが、この病院にかかったことで、元夫は仕事を休職し、1ヶ月ほど入院することになりました。
確かに、元夫には、長めの休養が必要だったのかもしれません。
だけど、入院し、退院しても、依然として改善の兆しは見えないままでした。
元夫の入院中は、仕事帰りに毎日のように顔を出し、洗濯物を引き取り、一人で真っ暗な家に帰る日々。
寂しさはもちろんですが、自分が本当に無力で、一緒に暮らすパートナーの役に立てないことへの虚しさを、強烈に感じました。
自分なりに調べた上で、元夫にこの病院を勧めたのは、他ならぬ私です。
でも、毎回の診察の中で、医師の意見に不思議な偏りを感じ、何とも納得いかない思いを味わいましたし、それに対してうまく言い返せない自分も嫌でした。
精神疾患が簡単に完治するものではなく、長期間にわたり治療を続けなければならないケースがあることを、このときの私はまだ知りませんでした。
〜第50話につづく〜