イチローが気功に向いていると感じた理由
劇団 「前回の記事でCSさんは、
わたしはよく、
何で日本人はこんなに平和ボケしているのかな?
とよく思うのですが、
その原因は
①島国で他国の侵略を受けた経験が少ない事の他に
②牧畜が根付かなかったため。
にあるとして
さらに②の牧畜について、
牧畜を〈野生の動物を飼い慣らして家畜として使用する〉という意味で
定義すると、最初に家畜化された動物って犬なんです。
放牧って、一見すると犬と羊が一緒にいるのどかな風景にしか見えないのですが
よく考えると、
①人間が犬を訓練・管理して支配し、
②さらにその犬を利用して羊や山羊を管理させる。
支配の二重構造なんです。
これが人類の空間支配能力をさらに進化させたわけです。
と説明したわけですね。」
CS 「ハイ、そうです。」
「ネアンデルタール人がホモサピエンス(現世人類)に駆逐されて絶滅していった理由も
いろいろあるのでしょうが、つまるところ空間支配能力の差だと思います。」
劇団 「CSさんが実際にネアンデルタール人とホモサピエンスの頭蓋骨の波動にシンクロして、
ネアンデルタール人→大脳辺縁系への抑制が猿よりは働いている高級ゴリラ
ホモサピエンス →前頭葉にエネルギーが集中している
と表現していたのも興味深かったです。」
CS 「わたしは好奇心が強いタイプで、いろいろな物の波動にシンクロするのが好きなのですが、
特に人類の進化の過程の波動情報を読み取る事は面白いです。」
「普通一般の人は頭だけで情報を受け取ろうとするのですが、実は非言語的情報の方が
遙かに膨大なんです。」
「ネアンデルタール人の波動へのシンクロのように、わたしはその非言語的情報を
自分の肉体と意識を使って再現するわけです。」
「ですから、気功のように身体感覚を開く事をベースにした行法は非言語情報を読み取る
能力を高める目的には適しています。」
「その能力を高めるカギが、エネルギー(クンダリニー)強化を行いながら
波動感覚を開く事により身体情報として受け取るベースを作る事なんです。」
「しかし、世の中にはこれとは正反対の方向性のアプローチがあります。」
「わたしが行っているエネルギー強化や波動感覚を開く事を無視して、
単に脳を自己催眠状態にしてイメージや感覚を生み出す事で、
潜在意識にメッセージを入れる脳科学的なアプローチの気功法です。」
劇団 「脳科学気功ですね。」
CS 「気功は人それぞれでいいと思うのですが、脳科学を主体にしたアプローチの
方々から見たら、
わたしがネアンデルタール人の波動にシンクロして身体感覚で
非言語的情報を受け取った。
いう話は単なる与太話なんでしょうね。」
劇団 「なぜ、波動感覚を開こうとしないのでしょうか?」
CS 「気功をしていてい波動感覚に目が行かない人は、お金や恋愛が目的という
気がします。」
劇団 「お金や恋愛?」
CS 「わたしが今まで指導してきた人の中にも、やたらと超能力やらクンダリニーに
拘る人がいました。」
「そういう人達を見ていると、結局、神秘行自体をする事が目的でなくて、
超能力やクンダリニーでお金をもっと稼げるようになりたい、
異性に持てるようになりたい。
という感じで願望実現が目的なんです。」
「脳科学気功とは少し違いますが、
クンダリニーや大周天など神秘体験で超能力を身につけて現実の苦しみから
逃れたいというの人も、
わたしが言う身体感覚に興味が無くて、ひたすら呼吸法で熱感を出したり、
エネルギー球を作る事だけに拘るんです。」
劇団 「そういう人は確実にいるでしょうね。」
CS 「仙道研究家 高藤聡一郎氏の内弟子だった受講者の話だと、
氏は最初、そういう人間に腹を立てていたそうなのですが
『みんな口では仙道をやりたいと言っているが、
本当はオカルトをやりたいだけなんだよな。
だから、俺も商売と割り切って金を取るようにした。』
と考え方を変えて、一応入門させて月謝を取り道場に集めて
実際の指導は内弟子に放り投げていたそうです。」
劇団 「ビジネスに徹したんですね。」
CS 「そういう割り切った考え方もあるのでしょうが、
願望実現が目的の人はガツガツしていて、わたしの指導を受けても
続かないです。」
「というより、わたしが
(この人、ガツガツしていて自分の指導とは合わないな。)
と思うようになると不思議と向こうから来なくなります。」
「逆に受講を続けて行が進む人は、エネルギーが活性化して気脈が開き
身体感覚が変化していくプロセス自体を楽しめる人なんです。」
劇団 「CSさんがネアンデルタール人とホモサピエンスの波動感覚の違いを
楽しんだようなものですね。」
CS 「例えば、指導で小周天ルートに気を回していて、初めて受講者の命門
(腰にある経穴)に今まで感じた事が無いような熱感が発生して、
おぉ、命門が熱くなりましたぁ!
とその感覚の変化自体を楽しんだり喜ぶ人(受講者)は行が進むんです。」
「それに対して、初めて命門に今まで感じた事が無いような熱感が発生して、
今、命門は熱いですが気海には温感が出ません。
とか、
あとどの位で丹道周天が開けますかね?
などと言ってくるタイプはあまり芳しくないです。」
劇団 「気功に限らず常に自分に無いものに目が行くタイプですね。」
CS 「そういうタイプを観察していると、仕事や人間関係がうまく行かなくて、
気功の力で早く問題を解決したいと焦っている人が多いです。」
劇団 「それなんとなくわかります。」
CS 「気功のような身体感覚を開く事を目的とした神秘行を行っている人が
波動感覚を楽しめないというのは致命的な気がします。」
劇団 「でも、CSさんは
神秘行を行っていると現実逃避する傾向があるから、
常に現実的に物事を考えないといけない。
とよく言っていますよね。」
「それなら気功を願望実現に利用してもいいんじゃないですか?」
CS 「気功が好きで願望実現に役立てようというのと、
願望実現したいから気功を始めるというのは全く違います。」
劇団 「と言いますと?」
CS 「例えば、最近(この記事を書いている8月7日)、TVをつけるとスポーツニュースで
必ずイチローのメジャーリーグ通算3000本まであと○本とか流しています。」
劇団 「おそらく、記事がアップされた8月10日の時点ではもう達成している
んじゃないでしょうか。」
CS 「そうなって、そこら中でイチロー特集が組まれてTVで過去のプレー映像やら、
現在の年俸などいろいろな情報を目にすると思います。」

「それをたまたまTVで観た男の子が、
(あぁ、イチローってかっこいいな。ボクもあんな風になりたい。)
(パパ、ボク少年野球のチームに入るよ。)
という事はあると思います。」
劇団 「それはあるでしょうね。」
CS 「それとは別に、TVでイチローの年棒に関して、
平均年俸 7億8566万円
最高年俸 18億円
年俸総額 180億77030万円(通算23年)
と流しているのを見た父親が、
〈そんなお金があったらプライベート・ジェット買って世界中どこでも
好きなとこに行ってもう一生働かなくていいのになぁ。〉
と嘆いているのを耳にした息子が、
(パパ、ボク少年野球のチームに入るよ。)
(それでイチローみたいになってお金をたくさん稼いでジェットで
世界中に行ってポケモンGOします。)
(エヘへですぅ。)
という話もあると思います。」
劇団 「それもあるでしょうね。」
CS 「これって表面的には男の子が同じように野球を始めたわけですが、
その後の打ち込み方は全く違うと思います。」
劇団 「そりゃモチベーションは違うでしょうね。」
CS 「これについて、わたしがBSでよく観る
『奇跡のレッスン 世界の最強コーチと子供たち』
という番組があります。」

劇団 「最強コーチですか。」
CS 「有名な外国人コーチが日本の子供たちに1週間スポーツを教える
番組なのですが、
その中でもスペインでテニスのトッププレイヤーを育て続けている
ダビッド・リバスコーチの指導法が興味深かったです。」

劇団 「といいますと?」
CS 「彼の教え方は非常に理論的かつユニークなのですが、中でも力を入れていたのが、
子供達に常にプレーを楽しむように言葉をかける事でした。」

劇団 「楽しむ?」
CS 「ハイ、ダビッドコーチは横浜のテニスクラブで9歳から12歳の小学生たち12人を
指導したのですが、彼は子供の頃に試合で勝ったり、大会でトロフィーを獲る事には
全く意味がないと言うんです。」
「当然、子供の親たちは、
〈勝利を目指して努力し続ける事が重要で、自分たちもそう教えられてきた。〉
と反論するのですが、
彼に言わせると、
それは子供達にプレッシャーをかけてテニスをする事を
楽しめなくしてしまう。
将来、テニスの一流プレーヤーになるにはあらゆる苦しみに耐える
鉄の魂が必要になる。
その苦しみに耐える時に必要になるのが、
どれだけ自分がテニスを好きかどうか。
『テニスが好きだ』という基本感情が無ければ苦しみには耐えられない。
ですから、子供に教える時はまずテニスを楽しんで好きになるように
心がけなくてははならない。
その上で、ダビッドコーチは子供達が失敗を恐れないでチャレンジし続けたり、
感情をコントロールしながら自分で判断する習慣をつけるように工夫した
トレーニングを指導します。」

劇団 「ボクもその番組を観たくなってきました。」
CS 「わたしも気功指導を続けている内に、
〈身体感覚の変化を楽しめる人〉
〈波動感覚を通して今までとは物の見方が変わった事を面白がる人〉
が残るようになりました。」
「また、そうして自分の身体という最もリアルな感覚を楽しめるようになると、
身体と連動している現実生活も面白くなってきて、自然と仕事や人間関係も
スムーズに流れるようになるわけです。」
「それがわたしが言う〈現実的なサイキック〉です。」
劇団 「CSさんの指導は身体感覚(=波動感覚)が基礎なんですね。」
CS 「逆に、〈収入を上げたい〉とか〈異性にモテたい〉だけが目的の受講者は
いなくなりました。」
「あと、やたらとクンダリニーや丹道周天、大周天にこだわる人もいなくなりましたね。」
「最近になって、高藤聡一郎氏が
『みんな口では仙道をやりたいと言っているが、本当はオカルトを
やりたいだけなんだよな。』
と言っていた意味が理解出来るようになりました。」
劇団 「そう考えると、仙道や気功に向いている人って限られているんでしょうね。」
CS 「そうですね。」
「イチローも野球選手の中では変わっていると思います。」
「彼は野球を通して自分の身体操作の技法を追求しているという印象があります。」
劇団 「そうなんですか?」
CS 「イチローがインタビュアーと話しながら投球練習をしている動画があるのですが、
以下のような内容でした。」

『これ240球くらいあるんですけど、240球投げたら、大体、
変な反応が出ますよね。筋肉に。』
『こないだね、偶然、喋りながら投げてたんですよ人と。』
『そしたらこれ全部終わっちゃって一カゴ。』
『翌日の身体の反応も悪くないんですよ。』
『全然、疲労がないんですよ。』

『こうやって意識を違うところに持っていきながら身体を動かしていると、
何かが分散されるんでしょうね。』
『集中させてしまう事によって何かが分泌されなくなってしまう。』
『ウェートトレーニングなんかもそうかも知れない。』
『マシーンに集中してやるよりも。』
『例えば、極端な話、本を読みながらやるとかね。』
『そういう事で別の効果を生み出すような気がしましたけどね。』
劇団 「ただ練習しているというよりは、野球の練習を通して自分の肉体と意識の
関係について探っているような印象を受けますね。」
CS 「これがわたしが言う、身体感覚を楽しみながら物事の見方を変えるアプローチ
なんです。」
「他の選手達とは意識の持ち方が全く違います。」
「イチローが気功を始めたら、あっと言う間にかなりのレベルまで行くでしょうね。」
劇団 「へーっ。」
CS 「ちなみにイチローが
『こうやって意識を違うところに持っていきながら身体を動かしていると、
何かが分散されるんでしょうね。』
と言っているのは、意識の分散で全身のエネルギーの流れが良くなっているわけです。」
「これは以前の記事でも書いたと思いますが、高藤式のように特定の部位への意識の
集中が強すぎるとエネルギーが固まってしまいます。」
「わたしが気功指導する時も、気海のようなツボに意識を置いても何も感じない時は、
あえて雑談したりして意識を外すといつの間にか気海が熱くなっていたりします。」
劇団 「そう考えると、エネルギーの活性化で身体感覚(気感)を開く事無しに、
自己催眠によってイメージや感覚を生み出して潜在意識にアプローチする
脳科学気功はCSさんとは対極の存在なんですね。」
CS 「見方を変えれば、
〈願望実現に気功を利用したいけれど、別に身体感覚や世界観を
変える事には全く興味が無い。〉
(ただ、金運が上がって異性にモテるようになればいい。)
という人達の受け皿としての役目があるではないでしょうか。」
「メジャーリーグでも毎日ステロイドを打って筋トレし、ひたすら身体をでかくして
パワーでガンガンホームランを打っていたマグワイアという選手がいましたが、

彼なんかはイチローのような身体技法には全く興味は無かったのでしょうが、
ホームラン記録を打ち立てて女性にはモテたし、お金も相当稼いでいたでしょう。」

CS 「わたし自身はイチローのように楽しみながら何かを解き明かしていく
スタイルが好きですが、
マグワイアのようにお金や名声を求めてガツガツやるスタイルも
ありだと思います。」
「願望実現のみに特化した気功はマグワイアみたいなタイプの人に
適しているのでしょう。」
劇団 「でも、効果はあるんでしょうか?」
CS 「効果の程は知りませんが、自分と違うやり方の人達を観察していると、
色々気づく事があって面白いです。」
「対立軸が増えれば増えるほどエネルギーに変動が起こせますし、
脳科学気功以外にもわたしと違うやり方の人がもっと増えるように
願っています。」
※次回の記事更新日は8月20日になります。