前回の関連記事は「波動から見たイチローのすごさ
」 です)
波動版「一休さん」
前回の記事では、イチローの振り子打法が誕生するまでの話を
例えにして、微細な変化を起こすことがが人生全体に深刻な
影響を与えることについて説明しました。
これは別にスポーツに限った話ではありません。
世の中には、
「営業でなかなか仕事が取れない。」
「面接を何度受けても落ちてしまう。」
「好きな女性が出来ても必ずフラれる。」
などと悩んでいる人がたくさんいます。
これとは逆に、
「セールスの成績は常にトップ。」
「一流企業からいくつも内定をもらっている。」
「女性と知り合ってすぐにうちとけて好意感情をもたれる。」
という人もいます。
以前、わたしは「5%理論」についての記事を書いたことが
ありますが、一握りの人間がおいしいところを独占するという
のがこの世の理なのだと思います。
こういったうまく行く人と、うまく行かない人の違いというのは
一目でわかります。
こう書くと、この記事を今読んでいる人は、
「COSMIC SHAMANは波動から読み取るんだな。」
と思うかもしれません。
確かに波動を読めばその人のことはわかるのですが、それ以前に
見るだけでわかるというケースが非常に多いです。
2ヶ月ほど前の事でしょうか。
わたしがよく通うカフェで本を読んでいると、隣のテーブルで
20代半ばくらいの私服の男性4人が熱心に話しているのを見かけ
ました。
その時はあまり気にも留めなかったのですが、何度か同じ位置で
出くわすことがあり、自然と彼らの状況が把握できました。
彼らは4人とも現在、定職についていなくて、共同でIT系の
ビジネスを立ち上げようとしているようでした。
そして、その状況を理解した瞬間に、
「あぁ、これは絶対にうまくいかないな。」
とわかりました。
その4人には気の毒ですが、まず間違いないと思います。
別にわたしは彼らの波動を読んだわけではありません。
何度かちらっと見たくらいです。
しかし、
4人のうちの1人は「こうやれば絶対うまくいくよ!」と
繰り返しているのですが、座っている腰の位置が何度も
落ち着きなく移動します。
そして、いきなりイスから降りて立ちながら話をしています。
また座るのですが、他の3人から微妙に離れた状態で浅く
腰掛けています。
要するに、口にしている言葉は威勢がいいのですが、
体の動きは腰が引けています。
本人も潜在意識レベルではうまく行くとも思っていないのでしょうし、
心理的に現実から腰が引けた状態にあるわけです。
(ちなみにこの男性は、トイレで席を立つ時もなぜか
小走りでせわしなく動いていました。)
他の1人は足を小刻みに動かしてズーッと貧乏ゆすりを続けている。
この話に加わることにストレスを感じているんですね。
4人のうちの2人はカジュアルな合皮のシューズを履いていましたが、
靴の手入れをした痕跡が無く汚れたまま。
1人は、よたったスニーカーをサンダル履きにしています。
自分の身だしなみに関する意識が欠如しているわけです。
置いているバッグもPCを取り出して口が開いたままの状態に
なっています。
全体的に落ち着きが無くだらしがない、自己管理が欠如した
印象を与えます。
一番の問題は、横で話を聞いていて全く熱気を感じないことです。
何かのビジネス書に書いている内容をそのまま口にしているだけの
空虚さを感じます。
これはうまくいかないでしょう。
目に入る全てが失敗を示しています。
誰かあの4人にアドバイスしていい方向へ導くような人が
現れるといいのでしょうが。
ただ、彼らがわたしの言葉を聞いたとしても、
「いや、自分たちはカフェでビジネスの話をしていただけで、
実際に仕事で交渉したりする時は違うんだよ。」
と言い訳するでしょう。
そういうものではありません。
普段の身だしなみや言動、生活態度がそのまま仕事にも
反映されます。
上記の文章を読んで、
(COSMIC SHAMANはキツイこと言ってるな。)
と思う人がいるかもしれませんが、世の中はもっとシビアです。
特にビジネスの最前線で働いている人や、女性が男性をチェックする時って、
本当に情け容赦なく他人を値踏みしています。
そこまで行かなくても、人は他人を見た瞬間に本能的に問題点を発見して
(この人はダメだな。)
と評価を下します。
こうして問題点に気づいてはいるのですが、どうせ他人事だし、ヘタに本当の
事を言って恨まれても嫌だから、ダメだと思った人は黙って遠ざけます。
こう考えると、
「セールスの成績は常にトップ。」
「一流企業からいくつも内定をもらっている。」
「女性と知り合ってすぐにうちとけて好意感情をもたれる。」
という人は相手に対して、
(この人の言葉は信用出来そうだ。)
(入社してから会社の人間とうまくやっていけそうだし、
取引先にも気に入られそうだ。)
(一緒にいると楽しそう。)
などという好印象をうまく与えているわけです。
この好印象には、もちろん波動も関連します。
ただ、それ以前に肉体に沁みついた癖というものが与える影響が
大きいです。
ここで言う癖とは、日常の物腰や表情、声のトーン、会話の内容、
身だしなみなど五感で感じ取れる部分です。
波動以前に、こういうちょっとした癖の違いが人生で大きな違いを
生み出します。
それはちょうど、前回の記事で紹介したドラフト1位で入団した
田中宏和選手がフォーム矯正でダメになってしまったり、イチローが
振り子打法で結果を出せるようになったのに似ています。
特に就職面接の場合は、学歴以外は客観的に把握できる情報がほとんど
ありませんし、受け答えの内容にしても大体は似たりよったりです。
同じような学歴、話の内容の集団から選ぶとなると、その人の表情や動作、
立ち振る舞い、受け答えの声トーン、喋り方といった、長年かけて本人に
沁みこんだ癖が面接官に好印象を与えるかどうかが勝負になります。
すると、
人に好印象を与える癖が沁みついた人⇒一流企業の何社からも内定をもらう。
という一人勝ちの結果を生み出すわけです。
もしかしたら、本人自身も自分が他人に好印象を与える癖をもっていることに
ついて自覚していないのかもしれません。
その癖が身に付いた原因は親の教育や周囲の環境の影響かもしれません。
もしかしたら先天的に備わったものなのかもしれない。
これに対して、
「営業でなかなか仕事が取れない。」
「面接を何度受けても落ちてしまう。」
「好きな女性が出来ても必ずフラれる。」
という人は、他人にあまり良くない印象を与える癖がついていることは
確かです。
この対策としては、まず最初に自分の悪いフォーム(癖)を客観的に
把握して矯正することが必要となります。
例えば、わたしは
「セールスでなかなか仕事が取れない。」
という相談を受けた時は、自分が営業している時の会話音声を録音して
それをPCのメモ帳に書き起こすことを勧めます。
(レコーダーで録音しているのがばれるとマズイというのなら、
万年筆型のICレコーダーというものもあります。)
そして、同じ職場の営業で結果を出している人との違いを自分なりに
分析します。
このように自分のフォームを解析しながら、声のトーン、間の取り方、
話の進め方などを少しずつ改善していけばいいわけです。
もちろん、服装、姿勢、歩き方、表情、などのチェックも必要です。
特に自分の声ってよく分からないもので、声がぼそぼそ小さくて何を
言っているのか聞き取れないという人をよく見かけます。
ぼそぼそした喋り方自体は、朴訥なキャラという事で本人に
マッチしていればいいのかもしれませんが、そもそも声が
小さくて聞き取れなくては話になりません。
これに気づかないで人生で損している人ってたくさんいます。
こういった事柄は波動云々以前に必要不可欠な前提条件です。
ただ、こうしてわたしが現実的なアドバイスをしても実行する人は
ほとんどいません。
願望実現を望んで気功や神秘行を行う人の多くが望むのは、
小周天を回したらいきなり営業成績がトップになりました。
という状態なわけです。
しかし、わたしから見れば、波動というものは一定の現実的な条件を
クリアーした人間の集団内で勝ち抜くためのスキルです。
例えば、わたしは以前、
「女性にもてるようになりたい。」
という願望で神秘行をしている人に会ったことがあります。
しかし、彼は人に会ってもあいさつもしないし、何かしてもらっても
お礼の言葉も全く言いません。
わたしから見ると、あいさつもしなくて、人に礼も言わない人間が、
「女性にもてるようになりたい。」
って、何かの冗談としか思えません。
もちろん、彼がいくら神秘行をしようが絶対にモテるようにはなりません。
周りの人も彼の問題点をわかってはいるのですが、そういう礼儀を知らない
人間とは関わりたくないから黙っているわけです。
(もちろんわたしも、それ以上関わりたくないから黙っていました。)
そうすると本人は、
(あれっ、何でオレはうまく行かないんだろう?)
↓
(そうか、この神秘行だけじゃ効果が無いんだな。)
↓
(じゃあ、○○のグッズを組み合わせたらどうだろう?)
↓
(いや、こっちの宗教もいいかな?)
↓
(○○のマントラを唱えれば願望は必ず叶いますぞ。)
などというごっちゃな世界に足を踏み入れて、フォースの暗黒面に落ちた
ダース・ベイダーのように転落していく、いつものパターンになります。
こうして転落していく人を見ながらも、周囲の人たちは黙っていて
本当の事は何も言いません。
こう考えると世の中って残酷なものですね。
元旦早々、ヘヴィな記事になってしまいました。
そういえば、昔、アニメの「一休さん」で、
正月で皆が祝い、うかれて騒いでいる時に、不吉なしゃれこうべを
掲げた一休さんが、
「ご用心なされませ~。」
と唱えながら歩くシーンがありました。
こうして一休さんは浮かれた人たちに、
「年を越したらそれだけ死に近づいてゆく。」
という警告を与えていたわけです。
このように、正月からヘヴィな記事を書く、
波動版「一休さん」なわたしでした。
つづく
※次回の記事更新日は1月10日になります。

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