Mark LeVine、日本盤発売
マーク・レヴィン
ピルグリムス・プログレス
オリジナルの自主制作盤は人気のレアアイテムとして有名なMark LeVineの "Pilgrims Progress"(1968)。数年前にイタリアのレーベルから初CD化されたときには「60sアメリカンアシッドフォーク最後の秘宝」なんて謳われていた、ルーツ系サイケフォークロックの隠れた名作です。昨年末に韓国のBig Pinkから紙ジャケで再発されたのに続いて、ヴィヴィドサウンドから日本盤がリリースされる模様です(3月17日発売予定)。
本作の人気が高いのは、バッキングをつとめたメンバーが豪華なことにもよります。なかでも、Ry Cooderが全12曲中8曲でアコギやボトルネックギターを弾きまくっているのが目玉で、そのほか、Mike Deasy(ギター、プロデュース)、Ben Benay(ギター)、Joe Osborn(ベース), Jerry Scheff(ベース), Toxey French(ドラム), Larry Knechtel(ピアノ)といったLAのトップセッションマンたちが参加しています(Benay-Scheff-Frenchは"Goldenrod"で、Mike Deasyは"Friar Tuck & His Psychedelic Guitar"などで、レココレ・サイケ号や当ブログでもお馴染みですね)。
内容は、カントリーやウェスタンスウィング的要素を交えた、LAスワンプ風ヒッピーサイケフォークロック。全体的にのんびりとユルいルーツオリエンテッドな演奏が繰り広げられますが、Ry CooderとMike Deasyのギターが掛け合う、Grateful Deadを思わせるような長尺ジャムナンバーがあったりするのも聴き物です。Fuzz, Acid & Flowersには「ボーカルがもう少し・・・」みたいなことが書いてありましたが、私がこのアルバムで一番好きなのがMark LeVineの歌声で、Tom Rapp~Peter Rowanに連なるようなヘロヘロの「アシッドボイス」がクセになります。(ちなみに、検索でヒットするジャズピアニストのMark Levineとは別人だと思います。)
ヴィヴィドサウンドからは同じく3月17日に、そのMike Deasyの初ソロ作"Letters to My Head"(1973)や、Beau Brummelsのロン・エリオットがプロデュースしたドリーミー系アコースティックデュオ、Levitt & McClureの
マイク・ディージー
レターズ・トゥ・マイ・ヘッド
レヴィット&マクルーア
リヴィング・イン・ザ・カントリー