Glitterhouse、紙ジャケで再発 | サイケデリック漂流記

Glitterhouse、紙ジャケで再発

カラーブラインド(紙ジャケット仕様)
グリッターハウス
カラーブラインド(紙ジャケット仕様)

Glitterhouseは、ジェーン・フォンダ主演の映画「バーバレラ」(1968)のサントラ(モンドサイケの名盤!)で、主題歌の"Barbarella"をはじめ3曲を歌っていたことで知られるNY出身のグループ。このサントラを制作したBob Crewe(ボブ・クルー)のプロデュースのもと、同年に唯一のアルバムである本作"Color Blind" をリリースしています(録音はサントラより先)。

メンバー5人のうち4人は白人ですが、リードボーカル&リードギター担当で、アルバム全曲のソングライティングを手がけているフロントマンのMike Gayleは黒人です。歌声がArthur Leeにちょっと似ているので、イメージとしては「ソフトサイケ版Love」という感じでしょうか。(Fuzz, Acid & Flowersには、「おそらくは実体のあるバンドではなく、プロデューサーのBob CreweとMike Gayleによるスタジオプロジェクト」とありますが、65年ごろからローカルに活動していた、実体のあるバンドです。)

アルバムは、後半はややR&B寄りの60sポップ的な色合いが強くなるものの、アシッド感のある濃密なボーカルハーモニーをフィーチャーした、浮遊感のあるドリーミーなソフトサイケサウンド(ファズギターチューンあり!)が堪能できる佳作となっています。「パパパパ~」といういかにもソフトロックなコーラスがあるかと思えば、プロコルハルムみたいな、ハモンドオルガンが活躍する前プログレ的なテイストがあったりするのも面白いところ。

なお、2008年24ビット・リマスターとのことですが、トラックリストを見ると、内容は数年前に出たコンピの"The Almost Complete Recordings 1966-1974"と同じもののようです。これは、アルバム"Color Blind"に映画「バーバレラ」からの3曲(Bob Crewe作)や、66~67年の初期シングル、74年の再結成時のデモなど、14曲のボーナストラックを追加したものになっています。

The Almost Complete Recordings 1966-1974
Glitterhouse
The Almost Complete Recordings 1966-1974

ちなみに、今回の再発はエアーメイルのDISCOVER AMERICA COLLECTION シリーズの第4弾となるもので、同時に、Glitterhouseのキーボード奏者だったMoogy Klingmanが、トッド・ラングレンらとともに制作した70年代のソロアルバム二作も紙ジャケ仕様でリリースされます。いずれも7月21日発売予定。詳しくはエアーメイルのページで。

ムーギー(紙ジャケット仕様)
マーク・ムーギー・クリングマン
ムーギー(紙ジャケット仕様)

ムーギー2(紙ジャケット仕様)
マーク・ムーギー・クリングマン
ムーギー2(紙ジャケット仕様)


Barbarella
Original Soundtrack
Barbarella