Green | サイケデリック漂流記

Green

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少し前にFalloutからCD再発されたGreenですが、こちらではまだ紹介していませんでした。

いいですね。抜群に素晴らしいとか個性的というわけでもないけれど、ついつい手が伸びて聴いてしまうようなたぐいのアイテムではないでしょうか。「テキサスのバッファロー・スプリングフィールド」・・・と呼ばれていたかどうかは定かではありませんが、おおまかにいうと、バッファロー・スプリングフィールドにサイケ期ビートルズをブレンドしたみたいな感じのフォークロック。

ホーンが入ってるのが特色ですが、ぜんぜんくどくなくて、特にフルートの音なんかは「ほんわり」としていてなごみます。2曲目の"Where Have I Been"みたいに、ファズギターの印象的なリフと、耳に残るキャッチーなメロディをそなえた楽曲群にハマります。3曲目の「まったりフルート」入りのメロウな"Sunrise #7"、そしてビートルズ風ポップサイケの"Just Try"へと続く流れなんかもナイスです。

アルバムとしては「いまひとつ煮えきらないかな」みたいなところも、マイナー物好きにとってはかえって美味しかったりします。レココレのサイケ特集号とかにも載ってなくて、私は今回のCD化までまったく知らなかったのですが、なぜこれまで再発されなかったのか不思議なくらい「堂に入った」音です。

ちなみに、この69年のデビュー作のほかに、1971年にもう一枚"To Help Somebody"というアルバムを出していますが、こちらの方は、はるかに劣る内容だそうです。