南米サイケ特集 その14
Blops
チリのメロウ(ソフト)サイケといえば、このバンドも有名です。1971年の1stに関してはトラッド/フォルクローレというよりも、さらに素朴な牧歌的・自然回帰的な響きがします。(Vashti Bunyanの"Just Another Diamond Day"なんかを連想させる。)
エレキやドラムが入った曲もありますが、ほとんどはアコギとフルートと若干のパーカッション程度で、曲も演奏もとても純朴でナイーブな感じ。でも、それが不思議にハマります。欧米の洗練されたコマーシャルな音に慣れた耳には、逆にショックかもしれません。全編に漂う、気だるくメランコリックでドリーミーなムードもシビれます。

Blops
Blops
Arco Iris
アルゼンチンのバンド。この1970年のデビュー作もソフトサイケ系の名盤で、これを南米サイケのベストアルバムとする評もあるくらいの素晴らしい内容です。
こちらもフォーキーな音ですが、Blopsよりは洗練されている感じで、ジャズやクラシック(教会音楽)などをベースとした曲も散見されます。しかし、繊細でドリーミーなボーカルや、ひじょうに内的でスピリチュアルな楽曲など、ピュアでナイーブであるがゆえの特異さみたいな感触はBlopsとも重なる部分があります。
このグループは、そのバックグラウンドや実生活も変わっていて、東欧出身の元モデルでヨーガの指導者、Dana(Danais Wynnycka、数年前に逝去)をスピリチュアルな尊師(グル)と仰ぎ、一夫多妻ならぬ一妻多夫的なコミューンを形成していたことでも知られています。というと、某カルト集団やマンソン・ファミリーなんかを連想して引いてしまわれるかもしれませんが、音楽自体にはカルト系サイケのYahowa 13みたいな「いかがわしさ」(Yahowaの場合はそれが魅力なんですが)はありません。

1972年の2nd("Tiempo de Resurreccion")では、曲の展開がより複雑になってプログレっぽくなった一方で、サックスなどの使い方がやや通俗的になって、コマーシャルでわかりやすい音になっています。それ以降は未聴ですが、さらにプログレ的な要素が強くなっているようです。その後(80年代?)にはアメリカに渡って、フュージョンなどのスタイルへ音を変化させながら活動を続けています。

Arco-Iris
Arco Iris (試聴はこちら。)
チリのメロウ(ソフト)サイケといえば、このバンドも有名です。1971年の1stに関してはトラッド/フォルクローレというよりも、さらに素朴な牧歌的・自然回帰的な響きがします。(Vashti Bunyanの"Just Another Diamond Day"なんかを連想させる。)
エレキやドラムが入った曲もありますが、ほとんどはアコギとフルートと若干のパーカッション程度で、曲も演奏もとても純朴でナイーブな感じ。でも、それが不思議にハマります。欧米の洗練されたコマーシャルな音に慣れた耳には、逆にショックかもしれません。全編に漂う、気だるくメランコリックでドリーミーなムードもシビれます。

Blops
Blops
Arco Iris
アルゼンチンのバンド。この1970年のデビュー作もソフトサイケ系の名盤で、これを南米サイケのベストアルバムとする評もあるくらいの素晴らしい内容です。
こちらもフォーキーな音ですが、Blopsよりは洗練されている感じで、ジャズやクラシック(教会音楽)などをベースとした曲も散見されます。しかし、繊細でドリーミーなボーカルや、ひじょうに内的でスピリチュアルな楽曲など、ピュアでナイーブであるがゆえの特異さみたいな感触はBlopsとも重なる部分があります。
このグループは、そのバックグラウンドや実生活も変わっていて、東欧出身の元モデルでヨーガの指導者、Dana(Danais Wynnycka、数年前に逝去)をスピリチュアルな尊師(グル)と仰ぎ、一夫多妻ならぬ一妻多夫的なコミューンを形成していたことでも知られています。というと、某カルト集団やマンソン・ファミリーなんかを連想して引いてしまわれるかもしれませんが、音楽自体にはカルト系サイケのYahowa 13みたいな「いかがわしさ」(Yahowaの場合はそれが魅力なんですが)はありません。

1972年の2nd("Tiempo de Resurreccion")では、曲の展開がより複雑になってプログレっぽくなった一方で、サックスなどの使い方がやや通俗的になって、コマーシャルでわかりやすい音になっています。それ以降は未聴ですが、さらにプログレ的な要素が強くなっているようです。その後(80年代?)にはアメリカに渡って、フュージョンなどのスタイルへ音を変化させながら活動を続けています。

Arco-Iris
Arco Iris (試聴はこちら。)