南米サイケ特集 その12 | サイケデリック漂流記

南米サイケ特集 その12

Tarkus
ペルーの70sハードロックといえば、前回のPaxと並び称されるのがこのTarkus。1972年に唯一のアルバムを出しています。

バンド名からイメージされるようなサバス風のドゥームなおどろおどろしさとか、ゼップ風の変則的な展開とかが満載されていて、これもマイナー(B級)ハードロックコレクター(私も結構集めてます)が泣いて喜ぶような内容です。

全曲スペイン語で歌われるハイトーンシャウト系のへろへろボーカルや曲の展開がかなり変態だったり、浮遊系のアシッドチューンが散見されたりで、(ヘヴィ)サイケ度もかなり高くなっています。

Tarkus
Tarkus
Tarkus



Aeroblus
わたしがこれまでに聴いた70sハードロック系の南米バンド中で、一番強力だったのがこのアルゼンチンのトリオ。唯一のアルバムは1977年の作で、こちらもほとんどスペイン語で歌われています。

とにかく、突き抜けるようなドライブ感はピカイチで、非常に達者な各楽器のメカニカルな絡みなんかもシビレるほどカッコいい。逆にいうと、まったりとしたヘヴィサイケ感はその分期待できないかもしれませんが・・・。音から伝わってくるマンパワーというか、演奏している人間の迫力・スケール感も絶大で、日本のSpeed, Glue & Shinkiとかを連想してしまいました。

ギターのPappo(昨年バイク事故により逝去)はアルゼンチンロック界の大御所で、60年代末に草分け的なLos Gatosへ参加したのち、70年代前半に結成・活動したPappo's Bluesは、Almendraと並ぶこの時期のトップグループとされています。Vernon Joynsonの"Dreams Fantasies & Nightmares"によると、"One of South America's best rock guitarists."とのことです。ちなみに、「その7」で紹介したInvisibleのMachiとPomoはPappo's Bluesに在籍していました。

Aeroblus
Aeroblus
Aeroblus