梅雨入りしましたね・・・約一ヶ月鬱陶しい季節です^_^;
まあ・・・それが過ぎれば「夏」。今年も暑い夏になりそうです(^^)ww

さて・・・

昔話というのは、教訓に満ちている。

人助けをして、大成功したとか・・・

覗いてはいけないものを覗いて、
全てを失ったとか。

だが・・・

昔話に
教訓が含まれているという表現は
間違っているかもしれない。

正しくは・・・

「教訓を物語にして、伝え残してきた」

・・・と言うべきだろう。

まず始めに、教訓ありきなのだ。

「人に親切にしなさい」とか・・・

「約束は破ってはいけない」という・・・教訓。

だが、
そのような直接的な教訓は、
心に響きにくい。

そして、記憶に残らない。

だから・・・

昔の人は、
わざわざ物語という形にして、
教訓を残したのだと思う。

人は物語に興味を示し、物語を聞きたがる。

そして・・・

聞かされた物語を、今度は人に伝えたがる。

物語という形を取る事によって、
教訓は人々の心を動かし・・・

そして・・・伝播して広がっていった。

決して忘れられることなく。


わらしべ長者という昔話をご存知だろうか。

観音様からもらった『わらしべ』を
いろいろな物と交換していった結果・・・

大金持ちになったという話だ。

観音様は・・・

「ここを出て最初に掴んだ物を大切にしろ」

・・・と教えてくれる。

そして、
最初に道で転んで掴んだのが・・・

『わらしべ』だった。

男は、そのわらしべに、
飛んできたアブをくくりつける。

それを・・・

泣いている子供が欲しがる。

当然、男は渡したくない。

何しろ、
観音様に大事にしろと言われているのだ。

・・・が、結局子供にあげてしまう。

そして・・・

見返りに子供のお母さんから、
みかんを受け取る。

しばらくすると・・・

今度は、
喉が渇いて倒れている人に・・・

その、
みかんをせがまれ、
高級な反物と交換する。

次は・・・

その反物を、
死にかけている馬と交換する。

交換してあげないと、
始末されそうになっていたからだ。

交換した馬は、元気になり・・・

急いで旅立とうとしている金持ちが、
貸してほしいと頼む。

もしも自分が戻らなければ、
この家をあげますよと言われて・・・

結局は、
その豪邸を手に入れてしまうというお話。


この・・・

『わらしべ長者』

・・・という物語を、
聞いた事があるという人は沢山いる。

だが・・・

ストーリーを正確に憶えている人は、少ない。

このストーリーを憶えるには、コツがあるのだ。


 何と何を交換して、最終的に金持ちになったのか。

「交換を続けて金持ちになった話」

・・・として、
この物語を捉えている人は、
その細かいステップを憶える事が出来ない。

このストーリーを簡単に記憶する方法。

それは、教訓にあるのだ。

この話に出て来る教訓は、
ひとつしか無い。

それは・・・

「目の前で困ってい人がいたら助けろ」

・・・ということ。


わらしべで助けたのは、どういう人か?

みかんで助けたのは、どういう人か?

彼らは、何で困っていたのか?

それを、
思い浮かべれば、
ストーリーはつながっていく。

『わらしべ→交換する→交換する→・・・』

・・・ではなく、

『わらしべ→困っている→助ける→困っている→助ける→・・・』

・・・という、ストーリーなのだ。

人は分断された記号のような情報を、
いつまでも記憶しておく事が出来ない。

だが、ストーリになれば別だ。

人は、ストーリーを忘れない。

ストーリーを聞きたがり、
ストーリーを伝えたがる。

このやり方は、
ビジネスでも非常に役に立つ。

分断された商品やサービスを・・・

ひとつのストーリーに乗せて、販売するのだ。

人は、
ストーリーに共感し、
ストーリーを伝える。

その、
ストーリーに乗って、
商品は売れていくのである。