資本主義が
何を意味しているのか。

利潤を追求するのは
何のためか。

ふと・・・冬の午後に考えてしまいました。

私は学者ではありませんし、
大企業の経営者でもありません。

無責任な私の能書を・・・


まず・・・

私は資本主義が
向かうところ敵無しであるとは思いません。

むしろ・・・

市場経済にも限界が来ているなあと感じます。


人件費の安い国へ仕事が流れていく・・・


欧米→日本→中国 と流れてきた経済発展は、
最終的に、どこに落ち着くのでしょうか・・・


人件費の高い欧米から、日本へ。

日本よりも、人件費の安い中国へ。

そして、東南アジアへ・・・

なぜ?日本の人件費が上がったのか。

それは・・・

労働者の収入が増えたからです。

利益が出たら、
労働分配率も高めねばならない。

そうしないと・・・

他の会社に
優秀な社員を取られてしまいます。

更に・・・

労働分配率を上げないと
消費が増えません。

だから・・・

いつかは
人件費が上がるのです。

いずれ・・・

東南アジアやインドでも、
人件費は高くなります。

反対に・・・

デフレが進んでいる欧米や日本では
人件費が下がります。

これは・・・

いつか再逆転するのでしょうか???


そして・・・

必要以上にモノが溢れる。

資本家が
最大の利益を享受できるのは、
数の優位性が有効に働くからです。

大きな工場を建て・・・

大勢の人を雇い・・・

大量に物を仕入れて・・・

大量に販売する。

そうすれば・・・

価格競争力が生まれ・・・

大きな利益を
生み出すことが出来る。

でも・・・

永久には、続きません。

そう・・・

モノが溢れてくるからです。

物が足りなければ・・・

消費者は
買わざるを得ない。

しかし・・・

大量生産する会社が増えれば
モノは余り出す。

企業はより安く・・・

より良いものを
提供しなくてはならない。

新しい技術、
新しいアイデアを出し続けたとしても・・・

競争は
激化するばかり。

利益は、減り続ける。


そして・・・

豊かさは、格差でしか測れない 。


労働者全員の
給料が増え続ければどうなるか。

消費が増え・・・

経済は発展するが・・・

物価は上がり続ける。


給料が10%増えて
物の値段が10%上がった状態と・・・

給料が10%減って、
物の値段が10%下がった状態と・・・

いったい、何が違うのだろう???


まあ・・・

下がるよりは
上がる方が気持ちがいいので・・・笑

どちらも
3%くらいずつ
上がっている状態がよろしかろう。

しかし・・・

実態は
何にも変わらないのではないか???

もしも・・・

世界中の人が
一人残らずお金持ちになるか・・・

あるいは・・・

物の値段が下がり続けて
何不自由ない、
という状態になったとしよう。

たぶん・・・

誰一人、
大きな家は建てなくなる。

なぜならば・・・

掃除をしてくれる人が
いないからだ。

全員が
豊かになってしまったら・・・

自分のことは
全て自分でやらなくてはならない。


生産性が上がり・・・

世界中の人件費が均衡し・・・

情報も・・・流通も・・・

限界まで、
発展したとしよう。

どの企業の、

技術にも・・・

人件費にも・・・

競争力にも・・・

大きな差がなくなる。


そうなったら・・・

すべての企業の利潤は
限りなくゼロに近づく。

差がないのだから、
限界まで値段を下げるしかなく・・・

赤字にならない
ぎりぎりまで価格が下がれば・・・

企業の収益は、ゼロに近づく。


結局は・・・

どこで働いても
同じ給料で・・・

どこの企業も
利益が出ない状態。


実際に・・・

そういう未来が訪れるかどうかは、
解らない。

だが・・・

自然の力学は・・・

間違いなく
そこに向かっていくだろう。

川の水が、
高いところから低いところへ
流れていくように。

その時・・・

先行者利益を抱える人間は
どこまで抵抗するのだろうか???


誰一人、
生活に困らなくなったら・・・

お金持ちだというだけでは
誰も手伝ってはくれない。

「あんたは嫌いだから、パン一切れ10万円だよ~」

なんて・・・言われる時代が
来るかもしれない。

・・・嫌われないようにしよう!苦笑