#679 『華ごころ』 | プロパンガス

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いっしょうけんめい働いた人が
せめてビールぐらいは安心して
本物を飲める世の中をつくろう

愛妻との4度目の結婚記念日を祝うため、強羅のデザイナーズ旅館『華ごころ』 に宿泊した。

アマンリゾートの旅館ヴァージョンといった感じの趣きで、ポスト・バブルの世代にとっては、なまじ超高級と呼ばれるような老舗旅館以上の癒しの空間が提供される。

ユニークなのは、各部屋に専用の貸切露天風呂が附くこと。

数年前からやたら増えている、宿泊中1回・1時間程度貸切で利用できるというのとは違い、チェックインからチェックアウトまで、ずうっと1つの露天風呂を占有できる。

言ってみれば、通常の部屋とは別に、露天風呂のついた部屋がもう1つあるようなものだ。

露天風呂には、ルームサービスを届けてもらうこともできる。

カップルで温泉宿に出かけ、1秒たりとも離れずにいたいのに、メインイベントである入浴のときだけは別々というのは、けっこう哀しいものであったりする。

『華ごころ』なら、完璧だよ。

ちなみに、これまで何度か露天風呂付客室みたいなところにも泊まったことがあるが、そういうのと較べても、『華ごころ』のスタイルは快適だった。

料理は、取り立てて高級なわけでも珍しいものが出てくるわけでもない。

ただ、部屋数が限られているので、調理されたものがそのまま順に各部屋に運ばれるので、大旅館の病院食風大量生産料理の不味さとは一線を画している。

都内のまともそうな和食やさんでこの懐石コースを食べるとすると、1万5千円(2人で食べて酒代を入れると、5万だな)ってとこかな。

愛妻も機嫌良く過ごしてくれたようだ。

また追々。

このところ、ハゲタカがかなり山奥にまで手を伸ばして、経営に行き詰った旅館なんかを買い叩いているが、再建の方向としてはこういう旅館が1つのヒントになるのかもしれない。