総務省のガイドラインによると、2006年度の早い時期に携帯電話のナンバーポータビリティが実現することになっている。
子どもから老人まで、携帯を持っていない人がほとんどいなくなり、今の時点で持っていない人は永遠に持たない人だけという現状では各キャリアとも新規契約はどうしても頭打ちにならざるを得ない。
キャリアの乗り換えでは、auが健闘はしているが、それでも友人知人の携帯に遍く登録されている自分の番号が変わってしまうことには抵抗があるというのが、圧倒的な障害になっている。
プロパンガスもかつて2度ほどキャリアを換えたことがあるが、多くの人に番号の変更を連絡するのは、とても面倒だった。
今や携帯は自分と自分の人間関係を結びつけるキーツールであり、自分の携帯番号が友人知人のメモリーに入っていないということは、すなわち自分が自分の人間関係から遮断されていることを意味する。
キャリアが換わっても同じ番号を使えるナンバーポタビリティは、この閉塞状況を一気に打破する可能性がある。
他のキャリアからドコモに換えるようなユーザーは少ないと想われるが、ドコモからauやボーダフォンに乗り換えたいと想うようなユーザーはかなり多いと想われる。
そうなると、他キャリアの既ユーザーが自社の新規ユーザーになるわけで、新規契約市場がITバブルの頃のようにまたまた急拡大する。
241000円から895円に叩き売られて、今7330円まで戻している[9435]は、またまた大暴騰劇を演じるかもしれない。
[9984]が携帯市場への参入にこだわっているのも、このタイミングを逃したくないからにちがいない。
と、先月ぐらいまでは考えていたのだが、「?」とも想うようになった。
きっかけは、ご存知hotmailが新サービスを始めたからだ。
これまでは、メールアドレスとして世界共通の○○○○@hotmail.comしか登録できなかったが、新しく日本市場専用の○○○○@hotmail.co.jpを導入した。
以前は、おおよそ想いつくようなアドレスはすべて登録済みで、○○○○の部分を相当長くするか意味不明な文字列にするしかなかったが、この新ドメインのおかげで、選択肢が一気に広がった。
プロパンガスもサービス開始1秒後にトライし、(ファーストネーム)@hotmail.co.jpをゲットすることができた。
これで、(ファーストネーム)@yahoo.co.jp、(ファーストネーム)@t.vodafone.ne.jpとあわせて3つ揃ったので、かなり嬉しかった。
((ファーストネーム)@docomo.ne.jpは返した)
メールアドレスに対する執着があるのは、プロパンガスだけではない。
特に携帯のメールアドレスは、音声通話よりメールの送受信のほうが多いほとんどの携帯ユーザーにとっては、番号と同様に重要なものだ。
携帯キャリアを乗り換えることで、電話番号は持って行けてもメールアドレスが換わってしまう、しかもロクでもないアドレスしかとれないとなると、そう易々と浮気するわけにもいかなくなってしまう。
おそらくは、携帯キャリアにかかわらず同じメールアドレスをつかい、送受信ともに転送するようなサービスを始めるところが出てくるだろう。
ただ、この部分がクリアにならないことには、ナンバーポータビリティは、そういう選択肢がないよりはマシ、といったサービスにとどまるのではないだろうか。