無垢の領域/桜木紫乃
<2014-14>
桜木紫乃さんの直木賞受賞後最初の作品です。
と帯封にあるまま書きましたが、
桜木さんのスタンスからすれば、
賞を取る前も取った後も
“物語を書く”ことに対する意識に
違いはないだろうなと
思います。
子どものように無垢に生きたいと
願う大人の心に根付いている
嫉妬や野心などの邪悪さが桜木さんらしい
乾いた文章で描かれていて面白く読みました。
純粋無垢に生きる
計算高く生きる
どちらも時に人を傷つけてしまいます。
何をもって純粋とするのか。
純粋無垢に生きることの意味を
深く考えてます。