高濃度硫化水素 VS 消臭剤マイクロゲル | 臭気判定士の激闘

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国家資格:臭気判定士がお送りする、消臭と脱臭対策について。悪臭苦情との闘いの日々。
キレイな空を目指して、株式会社カルモアの全コンサルタントが執筆しています。

紙工場の硫化水素排気対策として
弊社のマイクロゲルが活躍致しましたのでご紹介させて頂きます。


弊社消臭剤マイクロゲルと高濃度硫化水素との戦いでした。
硫化水素450ppmという大変高濃度排気でした。
国際火山災害健康リスク評価ネットワークによると
死の危険のある肺の浮腫以上、非常に危険、このレベルでは避難が必要未満となりますので
排気自体を直接吸引するなどもってのほかというレベルでとても危険な濃度です。

さて、今回は当工場の排気が及ぼす周辺環境への影響度合いを低減させるというのが目的です。

消臭剤マイクロゲルは、排気口の中でスプレーする方法と、
スクラバーの循環水に添加する方法の2通りがあります。
スプレーよりもスクラバーの方が消臭効果が高いですが、今回は排気口の中でスプレーする方法をとりました。
理由は費用が安価であり運用性が高く、簡便だからです。

消臭剤噴霧ノズルの取り付けはこんな感じです。



噴霧ノズルの写真はこんな感じです。



さて、結果はと申しますと消臭剤処理後で150ppmまで低減させる事に成功しました。

除去率は64%です。

今回はデモテスト用の簡易装置なので実機でしっかり組み上げればさらに安定して
良い数字がでると予想されます。

この64%という数字に対しての考え方は様々ですが、必要除去率をクリアし、
且つ他の装置より安価であれば問題ないかと思います。