8月・9月の東京・大阪の講師は、すべて当社の独立指導を受けた人間です。
多くの講師を使ってきている先では、当然、これまでの経験を持って
いますから、それに沿って講師を評価しようとします。したがって、
前回申し上げたように、自分中心に考えて仕事をしてしまうと、
相手が求めている良い講師のイメージとかけ離れてしまうことに
なります。
そうなると、相手にはたいした講師ではない、または使えない講師
であると判断されて、継続的な依頼は入りません。なぜなら、他にも
たくさん講師はいるからです。担当者の意思決定のプロセスは、
まず一番良いと思われる講師に依頼し、ダメであれば、その次、
そしてその次というように、下に下がっていくものです。
ですから、ダメな講師と判断されてしまえば、自分より上位の講師連中が
みんな都合が悪いようなケースか、または報酬条件があまりにも安く
誰も引き受けないような仕事であるケースしか、回ってこないことに
なります。
私が知っている講師の中で多くの人間が、「報酬が安い」とか、
「仕事がもらえない」とか不平・不満を言うのを聞きますが、その原因は
これです。優先順位が低い訳ですから、仕事が回ってくる可能性は
少なく、また条件の悪い仕事しかこないのです。
そういった連中は、そのことにまったく気づいていません。自分が原因で
なるべくしてそうなっていることがわからないのです。なぜわからないのか
といえば、もともとそういった相手の心理をまったく考えておらず、
自分中心の考え方しかできないからです。
仕事を得るために失敗しないようにしよう → この講師は平凡でつまらない
仕事を得るために頑張ろう → この講師は自分だけ一生懸命で一人相撲だ
仕事を得るために目立とう → この講師は自分をひけらかす嫌な性格だ
このように思われてしまうわけです。そして一度そのように評価されてしまえば、
それが覆ることはまずありません。なぜなら本人がそのような行為をすると
いうことは、根本的に相手の心理を考えることができないわけですから、
変わりようがないのです。
その結果、いつまでたってもうだつが上がらず、自分自身が間違っている
ということにも気づかず、足踏みをしているだけになってしまいます。
さらに、その原因が自分にあることにいつまでたっても気が付かず、
そのうち自分以外の他人やその会社が悪いと考えるようになります。
そして最後に残るのは、自分は講師としての実力があるという、まったく、
意味のないプライドのようなものです。「私は力があるのに、仕事が来ない」
という、現実とはかけはなれた妄想にとらわれるようになってしまいます。
こうなってはもうおしまいです。改善できる可能性はゼロですね。
「私は力がないので、仕事が来ない」という事実を認められないのですから、
どうしようもありません(笑)。
当社の無料メルマガです。すべて自分に原因があることを悟れれば道は開けるのですが・・・。