Arthur Ransome | DVD放浪記

Arthur Ransome

以前から伝えられていた話ではあるが、サマセット・モームグレアム・グリーンらとともに、アーサー・ランサムもまたイギリスの対外情報部(MI6)に関係していたことが正式に明かされたことは、私にはビッグなニュースだった。

◆ Graham Greene, Arthur Ransome and Somerset Maugham all spied for Britain, admits MI6

 

アーサー・ランサムは、一般的には、イギリスの湖水地方を舞台にした『ツバメ号とアマゾン号』(1930)に始まる一連の児童向け読み物シリーズで広く知られている(『ツバメ号の伝書バト』(1936)では、第1回のカーネギー賞を受賞している)が、そうした執筆活動以前にはガーディアン紙の特派員として革命時代のロシアを取材し、トロツキーレーニンとの会見も果たしている。

 

コラムを寄稿していたガーディアン紙によるランサム関連記事はこのあたりのどこかからアクセスできそうかな? (^^;

http://www.guardian.co.uk/global/arthur-ransome

 

今回のMI6の正史は、組織が創設された1909年以降40年間に限って極秘公文書の閲覧を許可された、クイーンズ大学のキース・ジェフリー教授が執筆したもので、これは1度中を覗いてみたいが、それとは別に、ローランド・チェインバースが著したアーサー・ランサムの伝記The Last Englishman: the Double Life of Arthur Ransome もぜひ読んでみたいものだ。

http://www.guardian.co.uk/books/gallery/2009/aug/13/biography-russia

Roland Chambers 自身の声はこちらから聞くことができる。

http://www.guardian.co.uk/books/audio/2009/aug/13/roland-chambers-arthur-ransome-roland-chambers

 

 

 

 

 

 

 

今年になって岩波少年文庫から、『ツバメ号とアマゾン号』の新訳版が出版された。シリーズ第1作だが、「岩波少年文庫 ランサム・サーガ」とあるので、12巻全作が新訳で刊行されていくのだろう。楽しみなことだ。