二宮尊徳の「二宮翁夜話」に学ぶ(528)

9月22日(月)

(215)堯舜も病んだ大道②

「ところでわが道は、『堯舜もこれ病めり』(*)といわれる大道の分子である。だから、わが道に従事して、刻苦勉励して、国を興し、村を起し、困窮を救い得たとすれば、そのときに人民は必ず、『報徳の力なんぞ我にあらんや。』と歌うだろう。

そのときこれを聞いて喜ぶべき者でなければ、わが道の同志ではないのだ。よくよく心せねばならぬぞ。」*論語、雍也篇。「君子の道は天下万民を安んずるのは、堯舜のような聖天子も心を悩まされたことだ」。

社員満足×顧客満足=企業利益へ

アマゾンにできない「リアル店舗の価値」として、かつて夏季セミナーに登場したハウス・オブ・ローゼ(一部上場)の創業者、川原暢氏が語ったユニークな経営理念。顧客との間で徹底した信頼関係を構築する理念は「生涯個客」の最高モデルです。

「サービス業にとって、最大の感動を得られるのは、お客さんから心からの感謝の気持ちを受けた時です。この瞬間こそ、老若を問わず、仕事をとおしてやり甲斐を感じ、充実感を得る時です。仕事への労役の提供と生きがいが一致します。

この努力の傾注が顧客創造につながり、おのずから企業利益を生み出し、社員の生活安定と向上につながります。すなわち顧客満足と社員の生きがい、やりがいと企業利益が同一ベクトル上に並ぶのです」。