「ファインダーを覗くと写真が撮れない!」? | 単焦点フォトグラファー
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Taken with GRDⅢ

ファインダーの役割は結論から言うと、
「画角とピントの確認」をするためのものです。
(んなこと分かってるよっ!!と、言わずに。少々おつきあいを。)

片目で必死になって覗いている人いませんか?(←私も昔はコレでした。一眼レフってプロみたいで嬉しかった!!)
写真はファインダーで覗いた範囲しか写らない(笑) 当たり前ですよね。

じゃー、なぜ「ファインダーを覗くと写真が撮れない!」なんて言うんだ?

必死に覗いた世界はファインダー内の「狭い枠」だけです。
その狭い世界では次の瞬間に起りそうな「コト」の予測が出来ないんです。
少し科学的に書くと、こんな感じ。

  ヒトの平均反応速度は、0.16秒~0.20秒ほど。(1/7秒~1/5秒)
  訓練すれば多少は短縮できますがプロボクサーで、0.13秒程度。

  カメラもシャッターが押されて撮影が始まるまで
  レフミラー機なら最速でも約0.06秒を要します。
  最近では一眼でも液晶画像しか装備されていない機種も多いですね。
  画像処理で映し出す世界も、タイムラグがあるので、あっきー は信用していません。

  ということは、「今だ!!」と思ってシャッターを押しても
  多分、平均的に『0.25秒ほど経過した後の世界』しか写し出すことが出来ません。
  (1/4秒って、結構長いですよ。1/4秒でシャッターを切ればすぐに分かります。)
  歩いている被写体なら、32~35㎝も移動した後です。

吹いてくる風を周りの草花から知る。
雲の切れ間の日差しを周りの影の動きから知る。
などなど…
静物画も周りからの光の状況などを観察するほうがいいですね。
ちょっとした人物の表情の変化、光の変化で写真の印象は変わります。

これをファインダーの中だけで実行するより、
ファインダーの外からも状況把握・情報収集し推測する方が絶対的に優位です。

ファインダーだけを覗いていては、絶対にシャッターチャンスを逃がします。
ファインダーを覗く必要がある場合(望遠レンズとか)は、両目で見ましょう。
今まで閉じていた片目を開けるだけでOK!周りの状況が把握・分析できます。

視野率100%のファインダーなんかに頼るより、
自分の「眼」を信じましょうよ。

ファインダーより、あなたの「眼」が見ている世界の方が
ずっと素敵です。