●プレゼンで結論から伝えるのが正しいってのはウソです。 | プレゼンの達人養成講座 - 毎日読むだけでプレゼンが上達するブログ

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こんにちは、ShuOkamuraです。

レゼンの本やセミナーなどで、

結論から先に言いなさい!

というのを聞いたことありますか?



よく「エレベーターピッチ」とか「PREP法」とか言われるアレです。

プレゼンの先生が「必ず結論から言いなさい。じゃないと伝わりません」みたいに言って、結論を最後に言うのは間違っているというのがありますが、あれはウソです。

その根拠を説明する前に、まずは結論を先に言う手法「PREP法」について説明しますね。



PREP法とは

プレゼンテーションにおいて、相手に伝えるための技法としてPREP法と言われる手法があります。

プレゼンの達人養成講座-PREP法

PREP法とは、

P Point(結論)
R Reason(理由)
E Example(具体例)
P Point(結論)

それぞれの頭文字を取ったものです。この方法の特徴は、まず結論から話すことです。結論を述べた上で、その結論に至った理由、具体的な例を挙げ、再度結論を述べます。

この手法は、まず結論を知りたい人(経営層など)への報告には特に有効です。この手法を用いることで結論から伝える効果的なプレゼンテーションを行うことができるんです。

でも、この「結論から言う」方法には落とし穴があるんですね。




こんな状況では結論から言うと失敗する

じゃあ、どんな時に結論から言うと失敗するか、ちょっとシミュレーションしてみますね。あなたは、経営コンサルタントとして、X社の事業計画について検討しています。X社では今後の事業として、


売上アップにつながるA案
コスト削減につながるB案


どちらかの案で今後推進していくことになりました。実はX社内では独自に検討を行い、ほぼ「B案」で決まりだろうという結論に至ったんです。

しかしあなたは経営コンサルタントとして、様々な観点から検討した結果、「A案」の方がX社にとって有効な方法であることがわかりました。

X社の検討結果:B案
あなたの検討結果:A案




プレゼン当日。あなたはプレゼン資料を準備し、いつものようにPREP法を用いて説明を行いました。

かおあなた:今回の事業ですが、A案でいくべきです。

ところが急に、X社の担当者が怒り出しました。


むっX社担当者:社内ではほぼB案と決まっているんです。それを根底から覆すような話はやめていただきますか。

えっあなた:いや、ちゃんと理由があるんです。理由は・・・

プンプンX社担当者:いや、いいです。理由は聞きたくありません。

しょぼんあなた:・・・。


取ってつけたような話ですけど、実はビジネスの場面でこのようなことはよくあります。その時々の状況を見極めて話をしないとうまく行く話が失敗に終わるということも多々あります。


結論から話してはいけない場面、それは

相手の意見や考えをくつがえす場面

なんです。




重要この例のように、聞き手が思っている意見と異なることを伝える場合、結論から伝えてしまうと「自分の意見を否定された」という気持ちが強くなってしまって、その先の説明が頭に入らないんです。


きちんと話を聞いてくれる人だったらいいんですけど、感情的になってしまう人っているんですよ。



相手の意見を否定するときには結論から伝えてはいけない

あまりイメージがわかないですか?もう少し別の例を使って説明します。

重要実はすでにこの記事に仕込んであるんです(笑)



今日の記事のタイトル

プレゼンで結論から伝えるのが正しいってのはウソです。

を見てどう思われました?



おそらくプレゼンは結論から伝えるものだ!と学んできた人にとっては、

えっえっ、どういうことなの?

と思ってここまで読んでくださっている方、あるいは

プンプンウソってどういうことやねん!

とちょっと腹が立っている方がいらっしゃるかと思います。
(もっと腹が立っている方は、ここまで読んでませんw)


まさに、これなんですよね。


プレゼンでは結論から言うのが正しいと学んできた(相手の考え)
  
それはウソだ!と伝えた(結論から言い、相手の考えを否定)
  
少しイラッとした(否定に対する嫌悪感)


私はこの記事をPREPで書いています。つまり「結論から伝える」という手法を取っているんです。まさに、このブログ記事を通じて、あなたがいま抱いている感情こそが結論から伝えることの落とし穴なんです。

逆を返せばものすごいインパクトを与えることもできますが、相手の反感を買う恐れもあります。ある意味リスクの高い手法だとも言えるんですね。



どうすれば相手に伝わるか

じゃあこういった場合、どうやって伝えたらええねん!ってなりますよね。ここでIREP法という手法をご紹介します。

プレゼンの達人養成講座-IREP法

IREP法とは、

IIssue(論点)
R Reason(理由)
E Example(具体例)
P Point(結論)

それぞれの頭文字を取ったものです。この方法の特徴は、結論を最初に言いません。その代わり、どのような論点について検討したものかを最初に述べるんです。そして結論に至る経緯や事例を説明した上で、最後に結論を述べるんです。

こういった進め方をすると、相手と違う結論に至ったとしても、話に筋道が通り結論に納得感が生まれます。これは、経営層ではなく実務担当者などに説明する場合、あるいは先ほどの例のように、聞き手の考えと異なることを述べる場合によく使います。



このように、結論から言うべきかどうかは、聞き手の状況によるんです。つまりプレゼンの企画段階で、聴き手の状況をしっかりと分析しておかないと、こちらの価値観を一方的に押し付けるプレゼンになってしまうんです。

私はこれまで、炎上してしまうプレゼンを何度も見てきています(笑)

「結論から言う」という手段ありきではなく、まず聞き手の状況ありきでプレゼンテーションを組み立ててくださいね。


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プレゼンでは必ず結論から言うべきか?



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