発達障がいのある人はルールを守り、正義感が強いことが知られています。

正義感が強いため、電車の中で禁止されているにもかかわらず携帯電話で会話をしている人を見つけたら、マナー違反を指摘する人がいるかもしれません。

一般的には注意しても無視されたり、逆切れされたり、場合によっては手を出されて自分に身に危険がおよぶ可能性があるかもしれませんので、見て見ぬふりをすることも多いのが実情です。もちろんマナーを守らないのはいけないことで、マナー違反がないことが望ましいですが、注意した相手にいきなり“ポカリ”をやられるようなリスクは避けなければなりません。自分の身を守ることを優先することも必要です。

「就労」という場面でも発達障がいのある人の正義感からの正直な発言で職場にいられなくなってしまった経験を持つ方がかなりの割合でいらっしゃいます。

●Aさん(男性)の場合:サービス残業の多い会社に勤務していましたが、サービス残業に関して漏らした言葉が役員の耳に入り、何かと目をつけられるようになりました。結局、その会社には居られなくなりました。

●Bさん(女性)の場合:残業の発生する職場で勤務していました。ご本人はサービス残業について何気なく話題にしただけでしたが、会社側からは若い女性がサービス残業についてストレートに意見を言うとは面倒くさい人と思われたようで、雇用契約の更新がなかったそうです。

このように正義感からの発言がご本人の予想しなかった結果を招いていることがあります。

もちろん正義感は大切ですが、契約の継続を望むのであれば、その発言をした結果どのような反応があるかを考えて言葉を選び、発言する必要があります。

発達障がいが知られるようになりましたが、お互いが望む結末に行き着くためにはさらにお互いをよく知ることが必要です。お互いの理解を深め、誰もが働きやすい職場、誰もが過ごしやすい社会を目指していきましょう。

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