前回のエントリーでは、呼吸に気を配りながらヨガをするといった場合に、具体的にどんな面に気をつけたらいいのかという観点から、
1) スペース Space
2) 質感 Texture
についてまとめました。
今日は、引き続きあと2つの側面について、まとめてみます。
3) 時間 Time
三つめは、呼吸の時間です。
これは、単純に吸う息と吐く息の長さについて、観察していくということ。
自分の普段の呼吸を、日常生活の中で時々気をつけてみることも大切です。
子供はどこにも余計な力が入らず、自然な呼吸をしていることが多いのですが、
大人になるにつれて、姿勢が悪くなり、肩や首、顔の筋肉などに無意識の緊張が走るようになり、
いつの間にか、呼吸にクセが出てきます。
ある人は、吸う息が非常に浅く、胸式呼吸になってしまう、またある人は、知らない間に息を止めていることがある・・・などなど。
吐く息と吸う息の、長さのバランスも、1つのポイントです。同じくらいなのか、またはどちらかが、どのくらい長いのか。
このパターンが特定の行動と結びついている場合もあります。
わたしの例で言えば、最近気づいたのですが、
車の運転をしている時に、息を詰めていることがあります。
運転が下手なので、きっと緊張がいまだに抜けていないんですね(笑)。
皆さんも、自分の呼吸のクセ=パターンを、ちょっと気にかけてみてください。
このように自分の呼吸を見守ることに慣れてくると、ヨガのレッスン中にも役立ちます。
4) 休止 Rest
休止というのは、少々解説がいるかと思います。
吐く息が終わり、次の吸う息が入ってくる呼吸の折り返し地点、または反対に、息を吸いきって、吐く息に変わっていく折り返し地点を、注意深く観察してみると、その合間のところで、本当に短い、一瞬のことなのですが、呼吸の音も聞こえない、”静かな間” が感じられることと思います。
この ”静かな間” とわたしが呼ぶ時間を 「休止」 と言ってしまうと、厳密にはちょっとニュアンスがちがうのですが・・・。
息を意識的に 「休止させて」、止めるのではなく、ゆったりした呼吸を続けていると、自然と”静かな間” を感じられるようになってくるので、その呼吸の狭間の時間を楽しんでいくのがコツ。
レッスンで、わたしがお話しするイメージは、振り子。
振り子が、こちら側から浮こう側へ行くと、端っこで一瞬スローモーションのように、振り子が止まる地点があります。そんなイメージで、呼吸が自然に 「休止する」 のを観察する感じ。
けっして、意識で息を止めるのではなく、あくまでも気持ちの良~い呼吸のテンポを保ちながら、です。
以上、呼吸を細かく観察するには、どんな観点に気をつけると良いか、ということについて、
1) スペース 2) 質感、 3) 時間 4) 休止 の4点から、詳しく見ていきました。
ぜひ、今度のレッスンの時、または普段の生活の中で、ちょっとした待ち時間などに、自分の呼吸パターンを見守る時間を見つけてみてください。
それによって、思わぬクセを発見できるかもしれませんよ。