レストランこぐま亭の洋食を
食すだけでも出掛けた価値がある


阿仁合駅舎にはレストランが併設されている。実はこの旅の目的のひとつがここで食事をすること。有名レストランで腕を振るってきた地元出身のシェフが営み、馬肉を食材にした洋食を提供している。ハンバーグが美味いとネットにあり、馬肉ハヤシハンバーグセットを注文する(写真)。確かに味に深みがあるがそれはハヤシソースも同様だ。遅いランチになってしまったが待った甲斐がある。なおビールは隣の売店で購入する。むろん持ち込んでも構わない。
 
 
人と人が交差する
そんな駅の原点をみた
 

待合室では、売店で購入したカップ酒を片手に地元の男性がストーブの前に腰を据え、売店の店員と話し込んでいる。そこへ駅員が加わりほのぼのとした光景が繰り広げられる。かつてはこんな風景が日本全国の駅で見られたはすだ。


 

残念ながら目論んでいた車両基地の見学は夏場に限定され、しかも団体向けらしい。仕方がないので構内をしばらく歩いてみる。信号灯にまで雪が覆い被さり、その役目を奪おうとしている。そんな光景を見ながら、しばし雪の中の散歩を楽しむ。


 

秋田内陸線では急行といえども車両は普通列車と同じ系列だ。もっとも急行券は比較的安く設定されているので、時間がなければ、急行「もりよし」(写真)に乗車するのもいいかもしれない。

阿仁合駅から、先ほど通ってきた阿仁前田駅に戻るため列車に乗ると、先頭車両の前に飾られていたヘッドプレートが車内にもあり(写真)、地元の会社がスポンサーになっている。ワンデーオーナーとあり、あの手この手で資金を集めようとしている様子が窺える。「乗って残そう秋田内陸線」というポスターが所々で見られたが、この前出掛けたのと鉄道の廃線路にも残されていた標語だったので思わず苦笑する。しかしぜひとも経営努力して存続していただきたいと願う。

 


秋田内陸縦貫鉄道 Vol.6に続く