★1959年 トヨペット クラウン 初代観音クラウン後期型 ~ 自動車カタログ棚から 101 | ポルシェ356Aカレラ

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★★新年明けましておめでとうございます。
穏やかで幸多い一年となることをお祈り申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
 


自動車カタログ棚シリーズ、2013年は年末に新型がデビューしたばかりのクラウンでスタートです。
(今回の記事はオマケを入れると4万字を超えてしまいUP不能でしたので、今回はオマケだけ別記事でUPします)

★初代クラウンは、1958年(昭和33年)10月 にボディ等にビッグマイナーチェンジを受け、それまでのデラックスRSD型がRS21型、スタンダードRS型がRS20型となった。この時からクラウンは、型式番号下一桁の1はデラックスグレード、0はスタンダードを示すようになった。ホイールベースは2530mmのまま、ボディは全長80mm、全幅15mm、全高15mm各々拡大され、前後左右フェンダーを直線的に水平に延長し、ボンネットの丸味は削られ、テールライトも大型化される等で全体に近代的なスマートな印象のスタイリングに一新された。特にデラックスモデルのリア側の大きなサイドモールはインパクトのあるデザインとなった。ボディの造型そのものも新型プレスマシンにより工作精度が飛躍的に向上した。内装ではダッシュパネルが一新され、スピードメーターは丸型から横長に変更された。機構的には3速ミッションにオーバードライブ(事実上5速として使用出来る自動増速装置)が付き燃費の低減が図られたほか、前輪サスペンションにボールジョイント型式を採用、ディファレンシャルの軽量化、ブレーキの改良といった対米輸出での教訓も採りいれた形の進化が為された。
翌1959年(昭和34年)7月にエンジンのパワーアップが為され、デラックスRS21型62ps、スタンダードRS20型60psに引き上げられ、同年10月には営業用途を考慮した40ps C型ディーゼルエンジン搭載のCS20型が追加された(その後の2代目クラウンではディーゼル車は消滅し、1977年に初のOHCディーゼル採用の5代目クラウンまでディーゼル車は復活しなかった)。

★1960年(昭和35年)10月、小型車枠が1500ccから2000ccに引き上げられたことに伴い、90ps 3R型エンジン搭載 最高速140km/hの1900ccデラックスRS31型が追加された。RS31型にはクラウン初のオートマ「トヨグライド」が設定された(トヨグライドは前年1959年3月にマスターラインRS26型で日本車初のオートマとして採用)。
RS31型の登場と同時に従来の1500cc RS21型デラックス・RS20型スタンダードも新しいRS31型に準じてフロントグリル・サイドモール・ダッシュパネル変更等によるマイナーチェンジがされた。デラックス車(RS31・RS21)のフロントグリルにはフォグランプがビルトインされた。また、1500ccスタンダードRS20型にワゴンボディを架装した国内向けクラウン初のワゴン「クラウン・ステーションワゴン」がトヨペット整備株式会社にて少数が製作された(これより早く輸出向けにはマスターラインライトバンベースのクラウンワゴンが設定されていた)。
翌1961年(昭和36年)4月、1900スタンダードRS30型が追加され、1962年(昭和37年)9月に2代目40系クラウンがデビューするまで生産された。

★1962年(昭和37年)秋、私が3歳になる頃には2代目40系クラウンがデビューしており子供の頃の思い出が多いのは初代クラウンよりも2代目40系クラウン以降。しかし、初代クラウン後期型は私がちょうど生まれた頃に新車として売られていたクラウンということから自分と同じ歳のクルマという意味での特別な思い入れがあります。初代クラウンは最終型でも既に車齢50年を超えていますので、大切にすれば人間より機械であるクルマの方が長生きするとは言っても半世紀を経た現存車両は稀少です。ここでは当時のカタログ等の印刷物と当時世に出た関連するモノたちで往時を偲ぶことにします。

註)1958年までの初代観音クラウン前期型については、このシリーズ98回目をご参照ください。


【主要スペック】 1959年トヨペット クラウン デラックス(RS21型)
全長4365mm・全幅1695mm・全高1540mm ・ホイールベース2530mm・車重1250㎏・R型 水冷 直列4気筒OHV1453ccエンジン・最高出力58ps/4800rpm・最大トルク11.0kgm/2800rpm・変速機3速+オーバートップ・乗車定員6名・最高速110km/h・販売価格110万円

●1960年 トヨタ自動車カレンダーより 
1・2月は和装の女性とクラウン デラックスRS21型
$1959PORSCHE356Aのブログ-カレンダー

●1958年10月発行 トヨペット クラウン総合 簡易カタログ (B5判・3つ折)
トヨタカタログNo.543
$1959PORSCHE356Aのブログ-58年総合

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-58年総合1中
$1959PORSCHE356Aのブログ-58年総合2中

※裏面スペック
$1959PORSCHE356Aのブログ-58年総合スペック

●1958年10月発行 トヨペット クラウン デラックス RS21型 本カタログ (A4判・12頁)
トヨタカタログNo.541
$1959PORSCHE356Aのブログ-58年DX表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-58年DX1中
$1959PORSCHE356Aのブログ-58年DX2中

※裏面スペック
$1959PORSCHE356Aのブログ-58年DXスペック

●1958年10月発行 トヨペット クラウン RS20型 本カタログ (A4判・10頁)
トヨタカタログNo.542
$1959PORSCHE356Aのブログ-58年STD表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-58年STD中頁

※裏面スペック
$1959PORSCHE356Aのブログ-58年STDスペック

●1958年10月発行 トヨペット クラウン / クラウン デラックス ディーラー用色見本
デラックスの標準色は青メタ・緑メタ・金茶メタ・黒の4色、スタンダードの標準色は淡青・濃青・灰色・黒の4色
$1959PORSCHE356Aのブログ-色見本
$1959PORSCHE356Aのブログ-色見本中頁

●1959年7月発行 トヨペット クラウン デラックス RS21型 本カタログ (A4判・12頁)
トヨタカタログNo.568
62psにパワーアップ
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年DX表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年DX中頁

※裏面スペック
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年DXスペック

●1959年7月発行 トヨペット クラウン RS20型 本カタログ (A4判・10頁)
トヨタカタログNo.570
60psにパワーアップ
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年STD表紙

※中頁から
1959PORSCHE356Aのブログ-59年STD中頁

※裏面スペック
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年STDスペック

●1959年10月発行  トヨペット クラウン ディーゼル CS20型 簡易カタログ (B4判・1枚両面)
トヨタカタログNo. 印字なし
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年D簡易

●1959年10月発行  トヨペット クラウン ディーゼル CS20型 本カタログ (A4判・2つ折4頁)
トヨタカタログNo. 印字なし
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年D本表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年D本1中
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年D本2中

※裏面スペック
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年D本スペック

●1960年10月発行 トヨペット クラウン 1900DX RS31型 本カタログ (A4判・12頁)
このカタログには表紙の文字色が発行順に灰色・赤・青と3色あり、中の頁はトヨグライドの説明箇所が微妙に異なるもののスペック等の変更はなし。1961年秋までの約1年間に3種類が順次発行されたものと思われる。
トヨタカタログNo.643(表紙灰字)・No.671(表紙赤字)・No.675(表紙青字)
1500ccデラックスのRS21との外観上の差異は、フロントグリル中央の王冠マークがRS21の銀メッキに対して金メッキであることとリアフェンダー左右に1900のレタリングが入ること。
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年灰字表紙
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年赤字表紙
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年青字表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年1中1900DX
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年2中1900DX
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年3中1900DX
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年4中1900DXトヨグライド

●1960年10月発行 トヨペット クラウン デラックス RS21型/ クラウン RS20型 本カタログ (A4判・18頁)
トヨタカタログNo. 印字なし
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年20表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年20系1中
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年20系2中
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年20系3中

●1960年10月発行? トヨペット クラウン ステーションワゴン カタログ (A4判・2つ折)
トヨペット整備株式会社/トヨタ自動車販売 ダブルネームカタログ
マスターライン・ライトバンとは全く異なるセダンの後半分にルーフを延長したボディの架装車。珍車。
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年ワゴン表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年ワゴン1中
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年ワゴン2中

※裏面スペック
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年ワゴンスペック

●1961年4月発行 トヨペット クラウン 1900 RS30型 本カタログ (A4判・12頁)
トヨタカタログNo.677
出力はデラックスRS31型より10ps低い80ps
$1959PORSCHE356Aのブログ-61年灰表紙

※中頁から 
$1959PORSCHE356Aのブログ-61年灰1中
$1959PORSCHE356Aのブログ-61年灰2中
$1959PORSCHE356Aのブログ-61年灰3中

※スペック掲載頁
$1959PORSCHE356Aのブログ-61年灰スペック

●1961年10月 トヨペット クラウン 1900DX RS31型 本カタログ (A4判・12頁)
トヨタカタログNo.678
$1959PORSCHE356Aのブログ-61年金表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-61年金1中
$1959PORSCHE356Aのブログ-61年金2中

●1961年10月発行 トヨペット クラウン RS30型 本カタログ (A4判・英文4つ折)
トヨタカタログNo.680
$1959PORSCHE356Aのブログ-61年写真表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-61年写真中頁

●1962年7月発行 トヨペット クラウン 1900デラックス RS31型/1900 RS30型 簡易カタログ (横18×縦19cm・16頁)
トヨタカタログNo. 印字なし
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年簡易表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年簡易1中
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年簡易2中
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年簡易3中
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年簡易4中

●1962年7月発行 トヨペット クラウン 1900デラックスRS31型/1900 RS30型 本カタログ (A4判・20頁)
トヨタカタログNo. C-01 (1961年まで連綿と続いた三桁連番が変更された)
初代クラウンの中で最も豪華な最終カタログ。1500cc車は生産中止。
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年本表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年本1中
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年本2中
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年本3中
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年本4中
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年本5中

※スペック掲載頁
$1959PORSCHE356Aのブログ-62年本スペック

●1959年発行 クラウン カスタム RS22L型 輸出向け左ハンドル カタログ (A4判・英文・4つ折)
トヨタカタログNo. 1055 (国内向け3桁連番とは別の番号が振られている)
形式RS22Lは輸出向け20系の左ハンドルを示す。数字末尾の「2」の数字は輸出仕様車に振られた。着物・富士山がこの時代の輸出カタログのお約束。
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年英文表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年英文1中

マスターラインライトバンベースの左ハンドルワゴンも掲載(輸出実績不明)
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年英文2中ワゴン

※裏面スペック
$1959PORSCHE356Aのブログ-59年英文スペック

●1960年発行 クラウン カスタム セダン RS22L型 輸出向け左ハンドル カタログ (A4判・英文・4つ折)
トヨタカタログNo. 1055A
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年英文1表紙

※中頁から
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年英文1中頁

●1960年7月発行 クラウン カスタム セダン RS32L型 輸出向け左ハンドル カタログ (A4判・英文・4つ折)
トヨタカタログNo. 1055B
国内向けより一足早く輸出仕様は1900ccの30系となった。
上のRS22Lのカタログと一見同じ表紙だが、富士山にかかる桜の位置が異なる。よく比べてみると、このカタログでは桜が富士山の横にせり出している。他はスペック頁を除き基本的に同一。初代クラウンの輸出は成績が振るわないまま、この年1960年の12月までで中止された。
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年英文2表紙

※裏面スペック 
$1959PORSCHE356Aのブログ-60年英文2スペックRsl32L型

●カーグラフィック1976年9月号 トヨタ純正部品 広告
この広告に掲載されたのは、エンジンを2回載せ替えて走行70万キロを突破した蒲田の横山タクシー(車齢15年の1961年式)。トヨタの旧いクルマでも部品供給が為されているという広告。当時はよくこんな古いクルマに乗っているなと驚いたのだが、今15年前というと1998年式のクルマということになるので大して古いクルマでもないように思えてしまう。償却の早かった70年代の車齢15年と現在の車齢15年とでは感覚が変わってしまったためだろうか。この広告が出た時、私は高2だったのだが通学の途中に初代最終型クラウンのある家があって懐かしくて写真を撮ったことを思い出す。
$1959PORSCHE356Aのブログ-76年カーグラ広告