某大学病院にて

「術直後義肢装着法」

を行ってきました。

術直後義肢装着法とは、切断術を行った直後に、そのまま手術室で、義足を石膏やプラスチック石膏で作ってしまう方法です。

患者さんは麻酔から意識が覚めると、すでに義足を履いているというわけです。

この方法の最も特筆すべき点は、手術翌日から立位をとれる(立てる)、歩けることです。これにより、患者さんの気持ちが前向きになり、さらに廃用症候群(寝たきり)を防ぐことができます。

今回は、切断術を最初から見学させていただきました。

股関節離断です。つまりは、股関節から下を切断(離断)します。

手術開始が10時30分。終了が14時。トータル3時間半。当たり前ですが、その間は執刀医は休憩なし、トイレなし、水分補給なしです。立ち作業で、かつ常に集中力を欠かしません。

初めて手術を最初から最後まで見学しましたが、手術を行うには知力だけでなく、こんなにも体力が必要だとは夢にも思いませんでした。かなりの肉体労働だと感じました。

手術後は私たち義肢装具士の出番です。

2人がかりで、30分弱で股義足を作りました。

これで明日から歩行可能です。