- チーム・バチスタの栄光(上) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 599) (宝島社文庫)/海堂 尊
- ￥500
- Amazon.co.jp
- チーム・バチスタの栄光(下) 「このミス」大賞シリーズ (宝島社文庫 600) (宝島社文庫)/海堂 尊
- ￥500
- Amazon.co.jp
東城大学医学部付属病院は、米国の心臓専門病院から心臓移植の権威、桐生恭一を臓器制御外科助教授として招聘した。
彼が構築した外科チームは、心臓移植の 代替手術であるバチスタ手術の専門の、通称“チーム・バチスタ”として、成功率100%を誇り、その勇名を轟かせている。
ところが、3例立て続けに術中死 が発生。原因不明の術中死と、メディアの注目を集める手術が重なる事態に危機感を抱いた病院長・高階は、神経内科教室の万年講師で、不定愁訴外来責任者・ 田口公平に内部調査を依頼しようと動いていた。
壊滅寸前の大学病院の現状。
医療現場の危機的状況。
そしてチーム・バチスタ・メンバーの相克と因縁。
医療過 誤か、殺人か。遺体は何を語るのか…。
栄光のチーム・バチスタの裏側に隠されたもう一つの顔とは。第4回『このミステリーがすごい!』大賞受賞作。
-----------------------------------
「ジェネラル・ルージュの凱旋」を観にいくための予備知識として読んでみました。
難しい用語が結構あるのにすんなり読めてしまうところが非常にうまいなーと思わせる一作です。
田口の役は映画では女性に変更させられていますけど、小説としてはこちらのキャラの方が鬱屈していて何かあきらめていて非常に面白いように思います。
ただセリフとシチュエーションで進行させる映像という世界ではやはり女性なり、熱血漢なタイプの方が画面的には作りやすいんでしょうね～。
バチスタっていろいろ話には聞いてたのですがどういう手術方法か、本作を読むまでは残念ながら知りませんでした。心臓がでかいなら切っちゃえーってたしかにラテンなノリですね。
キャラクターもかなり魅力的。
登場人物から話を聞いて引きだして物語を進めるという手法なので、各キャラの何かに触れることができます。
当然主人公二人も魅力的ですし、院長もかなりタヌキでおもしろいです。
ミステリーとしての緊迫感はあまりないといえばないのですが、さらりと読めてしまえるところもよかったです。