- ゆれる/西川 美和
- ¥1,260
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【Amazonより】
東京でカメラマンとして活躍する弟。実家に残り、家業と父親の世話に明け暮れる兄。
対照的な兄弟、だが二人は互いを尊敬していた、あの事件が起こるまで は…。
監督デビュー作『蛇イチゴ』で映画賞を総ナメにした俊英・西川美和が4年ぶりに挑んだ完全オリジナル作品を、自らが小説化。
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昨日感想をアップした「ゆれる」のノベライズです。
映像のノベライズとはこうあるべき!
というひとつの方向性を打ち立てています。
シーンをただなぞるわけではなく、作品自体を理解するために各章それぞれのキャラクターが自分がそのときに思ったことを主人公として描かれています。
主役二人・・・特に兄の気持ちはやはり核ともなるべき部分なのでやはりそこは考えるべき部分なのですが。
判決以降のそれぞれの生活や現状がわかるようになっています。
兄が出所する間際になって鮮明になる記憶の数々。
そして弟が起こした間違い・・・その起因ともなる兄へのコンプレックスなどがわかりやすく表現されています。
しかし、ラストシーンで兄は一体どうするんだろうか?
この部分はやはり人によって意見が分かれるような気がします。
映画とあわせてみると非常にこの世界観がわかりやすいので、映画を観てよかった人は絶対読むべきかな?という本です。