卵のふわふわ | not simple.

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あるときはさすらいの本読み、あるときはジャンル無用の映画好き、またあるときは、B級グルメの備忘録

卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし (講談社文庫)/宇江佐 真理
¥560
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江戸フェア。もしくは宇江佐真理フェアとでもいおうか。

疲れてるとわかりやすいものが読みたくなります。
食べることが大好きな舅とヒロインである、偏食の嫁の取り合わせがすごくいい感じです。
舅姑とは馬が合うのに肝心のだんなが、女に一度裏切られて、嫁に対してどうしたらいいのかがわからない。
結局混乱したヒロインは「一人でいるより二人でいるほうが寂しい」と言い捨ててしまう。
宇江佐真理はほかの作品もそうだけどラストがちょっと苦いことが多い。

「あやめ横丁」とか・・・。
本作も作品全体の空気を作っているといっていい舅さんが思わぬ出来事に巻き込まれてしまうので驚きました。
私は結構何でもおいしく食べてしまえるほうなので、ヒロインの偏食に苦笑。池波正太郎もそうだけど、江戸ものは食べ物の描写が上手な作家が好きだなぁ。

今回はちょろぎと心太が食べたくて仕方なかったです。