して、本番の水祭り
11月20日~22日は『水祭り』本番でした。
首都プノンペンや古都シェムリアップではカヌーレースの決戦が行われ、
私は生まれて初めてプノンペンの最終戦を観て参りました。
稲刈りも田植も一段落し、自分へのご褒美!と。
しかし、この時ばかりは、プノンペンも人口が倍以上に膨れ上がり、交通、宿泊全て
パンク状態、犯罪ももちろん増加するので用心の上に用心をと
ありがたい助言を受けて、お祭り好きの者たちでスクラム組んで出かけたのでした。
果たして・・・・?
拍子抜けするほどのプノンペンスムーズイン。
(思ったほどでも・・・?) (お!すずなりの直立の人たちを乗せて)
思いもかけぬ特等席でのレース観戦。
川辺はどこも人!人!人!
それに続く極めつけの花電車ならぬ花ボートの水上パレードと頭上にきらめく
花火の数々。
これまた去年テレビで観た以上にバージョンアップしており、
思わず見とれ、思わず拍手、思わずため息、思わず『た~まや~!!』を
連発してしまいました。
予想以上の盛り上がりと、楽しく快適な居心地、人々との温かい交流、大学の
日本語学科の学生たちとの思いも掛けぬ出会い、等など、
全てがあまりにスムーズにそして楽しく進行していました。
誰ひとり、悪魔の手が忍び寄っているとも知らず。
ほんの少し気を許したその隙でした。仲間の財布が狙われました。
写真を撮ろうと手をあげたその一瞬でした。
『やられた!』という声も周りの喧騒に掻き消されてしまい、誰も足を留めても
くれません。人々の流れは魔の橋へとどんどん突き進んでいます。
なすすべもなく、即刻退散です。
賑わう人波を掻き分けて、急ぎ宿に戻り、クレジットカードの停止、銀行への連絡、
家族への状況報告と日本での対応依頼等と緊急連絡に一緒になって追われていた時、
外では救急車のサイレンがなり続けていました。
お祭りにはつきもののサイレンの音です。
『ピーポー、ピーポー』日本やアメリカと同じ音。
これも日本で走っていた救急車かな~なんて漠然と思い浮かべながら聞いていました。
まさか、あの後、あの現場がそんな大惨事になっていようとは、夢にも思わず・・・・。
日本でもこの事故は報道されたようで、安否を気遣う連絡をたくさん頂きました。
ご心配をお掛けし、本当に申し訳ありませんでした。m(u_u)m
本日25日、400人以上になった犠牲者のために国を挙げて追悼式が行われました。
犠牲者のために寄付が集められています。
金額の大小に拘わらず、その名前と額が全てテレビ、ラジオで公表されます。
それが、カンボジアの弔いの仕方、死者への供養となり、こうして徳を積むことが人々に
とっては誇りになるということでした。
犠牲者の中に、一緒に写真を撮った王立プノンペン大学の日本語学科の学生たちが含まれ
ていることが分かりました。ショックでした。
大事なカンボジアの未来の宝がまた失われてしまいました。
改めて、心からご冥福を祈ります。