スタッフの矢野です。
福島ぽかぽかプロジェクト2016夏in南房総を、8月11日~17日、6泊7日で実施しました。
16日夜半に台風接近しましたが、ほとんどの活動日が天気に恵まれ、思いっきり野外活動が出来ました。
それぞれの活動報告を、福島から参加の5名の高校生ボランティアと3名の若手ボランティアに書いていただきました。

◆海の活動 2日目と4日目は皆で海(南房総市和田浦海岸)に行きました。 海で子どもたちは海水浴をするチームと磯遊びをするチームに別れ、それぞれスタッフが一緒に行動し、安全に海遊びができました。 2日とも波が強く、大丈夫かと心配しましたが、子どもたちは強い波が押し寄せて来るのを怖がらず、逆に楽しんでいたので安心しました。 ぽかぽかプロジェクトは自然と上手に付き合う事が大きな目標だったので、強い波を楽しんでる子どもたちが嬉しかったです。(高校2年S・Sくん)

 


 


◆滝壺の活動
今回は滝壺で遊んだときの感想を書きたいと思います
 
今年は熱いポカポカin千葉2016のはずが晴れではなく曇りが多かったかな
😅 今回も1週間という長丁場の、ポカポカだった。 そのうちの4日間は海と川の水遊びで楽しかったけどすっごく疲れた😉 
滝壺ではお盆期間真っ最中だったため人は沢山いたからけどみんな楽しめた

 その滝壺には上から飛び込みジャンプできる場所がある 去年は恐くて飛べなかった子も今年は上から飛び込みジャンプをしていて子ども達の成長を感じた☺️ 川だから水はすっごく冷たくて寒かったけど、大きな事故もなくみんな無事でよかった👍 
今回もボランティアスタッフとしてポカポカに参加しました。みんな、何事もなく無事にボランティアスタッフとしての役割をしっかり果たせたと思います。
今、ポカポカに参加してる子ども達が大きくなりボランティアスタッフとして参加してくれる日がとても楽しみです。 またボランティアスタッフとして参加したいと思います!(高校2年K・Mくん)

 

 


◆星空観察
12日の夜はペルセウス流星群が極大日でした。天体写真で有名な写真家:遠藤湖舟さんに来ていただき、天体写真のスライドを観ながら話を聞いた後、グランドに出てみんなで寝転がって夜空を見上げました。月が山影に入ると星がきらめきを増し、たくさんの流れ星を観ました。
夜露に濡れながら見上げる夜空に、そのまま寝てしまう子たちも・・・

 


◆野鳥観察
ボランティアの深草です。13日土曜日は鳥博士をお迎えし、鳥の生態系や放射能が福島の鳥に与えている影響についてお話いただきました。バードウォッチングに必要な知識も教えていただき、鳥を観察するときに目安となる大きさの鳥たちの鳴き声と姿、特徴などもお聞きしました。
午後からは滝壺遊びだったので、滝壺に行くまでの道すがら皆で鳥を探しましたが、鳥博士によると夏はバードウォッチングに向いていないそうで、蝉の声が鳥の鳴き声をかき消してしまっていたり、木の葉が茂っていて見にくかったりと、確かに条件は良く無く、鳥を探すのは少し困難でした。
ですが少しがんばって耳を澄ますと鳥の鳴き声も聞こえてくるし、すこし意識するだけで身の回りに様々な鳥がいる事がわかりました。次の日も子どもたちが鳥がいないかきょろきょろしていました。
 

◆エネルギー講座
8月14日朝食の後、太陽光発電によるヒートパネルとソーラークッカーの実験をしました。
太陽光パネルで発電された電気は蓄電器に溜められ、Hagaちゃん手作りのピートパネルに水を送り込みます。バケツの水を循環させると、どんどん水温が上がってきます。
電圧を測ったり、水温を測ったり、説明を受けながら体験します。
ソーラークッカーでは、あっという間にお湯が沸くこと、太陽はすぐ動いてしまうことを知りました。他にも発電にはいろいろあることなどを学びました。
 


 

◆ドイツ報告会
今年4月にドイツの財団から招待され、ぽかぽかから5名の中・高・大学生が訪独しました。
その時の写真を観ながら、二人の高校生がドイツ訪問の報告をしました。
世界各国から福島の子どもたちを招待するプログラムがあることを知り、身近なお兄さんたちがドイツに行ったことを聞き、子どもたちもチャンスがあることにワクワクしました。

 

◆鴨川シ―ワールド&上野国立科学博物館「海のハンター展」

 

◆ザックエクササイズ
今回ボランティアで参加してくれたザックが、毎朝子どもたちにエクササイズを教えてくれました。激しい運動だったり、ヨガで伸ばしたり、疲れて眠いからだが少しずつ目覚めていきます。

 

◆野外炊飯
初日を除いて5階の夕食と、3回の昼食を野外炊飯で作りました。
ロケットストーブを使ったご飯炊き、初めはなかなか火がつかなくて苦労しましたが、どんどん上達しました。食材のカットや調理も子どもたちが手分けをしてやります。時間がかかって出来上がるころにはお腹ペコペコ!
自分たちで作ったご飯は、とっても美味しくて、みんな残さず食べます。
保養の大事な目的の一つは、丈夫な体を作ること、6泊7日の間、ジャンキーなおやつや市販の飲料を飲まず、野菜たっぷりの食生活をすることで、お腹の中から健康になります。

 

 

◆英語のレッスン

毎回野外炊飯の前には英語で料理名や材料を覚えます。ネイティブイングリッシュに触れる大切な時間。よく出てくる野菜は小学生でもだんだん覚えてきます。こんにゃくがデビルズタン(悪魔の舌)には、びっくり。

◆学習タイム
夜活動が終わると宿題をやる学習タイム、昼間の活動で疲れてしまって毎日は出来なかったけれど、高校生や大学生がマンツーマンで取り組めました。

 


◆最終日、台風接近により、宿泊所の「くすの木」が地域の避難所に指定されました。
災害時の避難について、学習会を開き、自分たちが何をすべきかを考えました。
地域の消防団や自治会の担当者が待機のために来て、部屋をあけたりいざ避難者が来た時に備え、荷物をまとめたり、何かできることはないかと子どもたちが自ら行動したのにはとても驚きました。幸い、大事には至らず、良い経験となりました。


◆ボランティアスタッフの感想
僕は南房総のぽかぽかプロジェクトに中学一年生から9回ずっと参加しています。
高校生になりスタッフとしてボランティアをしています。
中学一年生からHagaちゃんとYanoさんに南房総や猪苗代キャンプでお世話になっています。Yanoさんにドイツのお誘いを、受けドイツに行き放射能やベラルーシのことを学ぶことができました。
ドイツに一緒にいったHさんとRさんにアメリカのことを聞き応募して当選し、アメリカに三週間地域貢献のことなどを学ぶことができました。
南房総のぽかぽかプロジェクトで多くの子どもたちと触れ合い自分のなりたい職保育士がきまりました。
高校も保育士になるため私立を選択し保育士になるという気持ちが固まりました。
僕は将来HagaちゃんYanoさんよりすごいことをして全国の子どもたちを助けたいと思っています。
高校生としてできることをいまのうちにやりふたりを絶対抜きます!
いろいろな人と出会って、自分の夢や自分のしたいことが決まりました。
とても感謝しています。ありがとうございます。(高校2年H・Tくん)

今回8回目の参加で、またとても貴重な経験をさせていただきました。4年前の最初の頃を思い出すと、子どもたちは海や滝で泳ぐのをよく怖がっていました。特に今回は怖がらず、波がかなり強くても何時間も泳ぎたがる子もいたのがとても印象的でした。元参加者だった高校生ボランティアもとても上手に子どもたちと遊んでいて大人気、そして積極的に自分の考えを人前で言える姿を見て、感動しました。全体的にプログラムも進化していて、星博士や鳥博士のお話、そして再生可能エネルギーのワークショップもあり、子どもたちもスタッフもたくさん学べる一週間でした。どうもありがとうございました。(エリシャ・カズンズ)


※今回もたくさんの方のご支援でぽかぽかを開催することが出来ました。
共生地域創造財団さまにはほとんどの食材をご提供いただきました。
JCコムサさまにはピタパンをご提供いただきました。
ディノスセシールさまには、ティーンズの洋服をたくさんいただき、子どもたちは大喜び。
鳥博士の西海さんには最終日の東京科学博物館の『海のハンター展』のチケットと本をいただきました。
そして、大きな力は全国から寄付してくださった多くの方々と南房総で受け入れをしてくださった「福島に心を寄せる房総の会」のみなさまの並々ならぬお力で、無事終了することが出来ました。
今回は福島からバスドライバーとして参加者のお父さんがボランティア参加してくださり、高校生ボランティアも5名が来てくれました。
本当にありがとうございました。