【前編】 Sportymagsさんより ユヅル・ハニュウ:世界記録を塗り替える! | ショピンの魚に恋して ☆羽生結弦選手に感謝を込めて☆

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至高のアスリートにしてアーティスト、
羽生結弦選手を応援しています。

Sportymagsさんから新しい記事が届きました。この長さが・・・彼女の感動を物語っています・・・(汗)前編、後編に分けます。

ユヅル・ハニュウ:世界記録を塗り替える!

https://sportymags.wordpress.com/2015/11/29/yuzuru-hanyu-smashing-world-records/

これこそ、君が歴史に名を残し、伝説的なステータスを確立する方法だ。自分が既に持っている世界記録をただ破るのではない。一つの大会で3つの世界記録を打ち破ってみせる!!

さらに、それに狙いを定めながら、ただ世界記録を破るのではない、完膚なきまで打ち破ってしまうのだ! 記録を誰の手にも届かないものにしてしまうのだ!

そうすれば、君がそれにチャレンジできる唯一の人になる! これこそ私の言う闘争心だ。

この週末NHK杯で私たちが目撃したことを言い表す言葉が見つからない。現実に起きたことなのだろうか?そう、これは現実に起きたことなのだ!!

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ショパン:106.33点(世界*新*記録)

ユヅがショート・プログラム(パリの散歩道)で、101.45点という世界記録をソチ・オリンピックで打ち立てた時、世界記録は当分、このままになるだろうと思った。

現在の男子シングルの分野で、あるいはこれから現れる新しいスケーターたちの中でも、101.45点に触れることができると考えられる者はいなかった。しかし、ユヅ本人を私は忘れていたようだ。

ユヅが昨シーズン、新しいショート・プログラムとしてショパンを披露した時、正直言って、私はあまり好きではなかった。私の大好きなプログラムとしても、世界記録を更新するプログラムとしても、私はこれがどう「パリの散歩道(101.45)」をしのぎ得るのかわからなかった。

昨シーズン、ユヅが思い描くようなショパンを私たちは一度も見ることはなかった。怪我のせいで昨シーズン、ユヅはショート・プログラムの内容を単純化しなければならなかった。

今シーズン出だしのオータム・クラシックとスケート・カナダで私たちが目にしたものもまた、このような重要な変化が後に現れることを予想させるものではなかった。

ユヅは必ず私たちを驚かせてみせる!これは未来への彼のヴィジョンなのだろうか??ワオ!彼がいったい何を考えているかをほんのわずかでも覗くことができるなら、私は何を差し出したって惜しくはない!!

あなたは疑問に思わなければならない。スケート・カナダの悲惨なショート・プログラムが、ユヅの中に眠る「インナー・ドラゴン」に火を点け、解き放ち、彼が望む変化を最終的に生じさせたのではないかと。

そして、ユヅが自分の望むものを得る時、ファンもまたその成果を享受する!!!!

彼がスケート・カナダの後で自分自身に「もうこんなことはたくさんだ。自分が望む方法でやるか、やらないか、どちらかだ。」と言ったかのようだ。

実際、こんなことは言わなかったかもしれないが、スケート・カナダから見たNHK杯のショパンの内容と構成の変更は意義深い!

スケート・カナダのエキシビションの練習時間に、私が何を目にしたのかについて、今、完璧に理解できた!!あの時、私たちが彼がふざけてやっているのかと考えていたこと・・・。

ジャンプへの入り方を変えたそれらすべてのクレイジーな4回転ジャンプ。彼の頭の中にはあの時、既に、次なるショパンへのデザイン変更が思い描かれていたのだ。

ボーヤンが第1グループの最終滑走者だったので、ユヅはボーヤンのショート・プログラムのいくらかのパートを見ていた。そして、ウォーム・アップをしている間、ボーヤンの凄い得点がアナウンスされるのを聞いていた。

誰かが目の前で素晴らしい演技をするのを目にしながら、「絶対抜かしてやる!見てろよ!!」と自分に言い聞かせることのできる精神力の強さ!今、ユヅは自信を取り戻し、世界を見ている!!

ユヅがNHK杯ショート・プログラムを滑っているのを見ている間、心拍数を知るのに私は自分の首の両側に触れる必要はなかった。彼が滑っている間、私は自分の脈を実際に感じ、脈打つ一つ一つの音を数えることすらできる状態だった。

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今でも、ショパンはまだ私の一番のお気に入りのショート・プログラムではない。(その名誉はまだ「パリの散歩道」のために取っておかれている)

しかし、NHK杯のショパンのスケートは見るに値する美しいものであった。構成は今、一層エキサイティングなものになっている。ユヅのために私はとても嬉しく思っている!

NHK杯 ショパンの動画:http://www.dailymotion.com/video/x3frxws_151127-nhk-trophy-yuzuru-hanyu-sp_sport

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Seimei : 216.07点(世界*新*記録)

既にこのプログラムに恋に落ちていたので、二日目の晩も二夜連続で、大きな期待とともに午前2時半まで起きていた。それをライブで見るためだ。

私ができる事と言ったら、スケート・カナダよりよくなったクリーンな演技のために、座ってただ祈る事しかない。私がこれから何を目にすることになるのか、想像することもできなかった。

ショート・プログラムの時のように、フリー・プログラムのため、ユヅは氷に飛び出して行く用意ができていた。そして、ボーヤンのフリー・プログラムが終わるのを見届け、ボーヤンの得点を再び聞いた。

ユヅの成功には、演技の前にボーヤンを見ることが鍵になるかもしれない??ボーヤンはユヅには開運の小さなお守りかもしれない?

他のスケーターたちが良い演技をすることが、ユヅの強力なモチベーションを引き出すように見える。真の競技者、ユヅはいつも他のスケーターたちのベストな演技を望んでいるのだ。

他のスケート界の人々同様に私はユヅが人生最高の演技をするのを畏敬の念で見守っていた。ユヅがジャンプを決める度に、私は喜びの悲鳴をあげて、画面に向かって叫んだ。ランディングはどれも完璧だった。

彼がハイドロ・ブレーディングに向かおうとしたとき、私は少し緊張した。というのも彼がほんの少し疲れたように見え、十分なスピードがなかったように思えたからだ。しかし、その心配は無用だった。ユヅ、その調子!!

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プログラムには再び鳥肌の立つようなスペシャルな瞬間があった・・・

私が好きなのは、最初のステップ・シークエンスの太鼓のビートに合わせたフォワードのクロス・ステップだ。

私はこの4つのクロス・ステップに恋している。クレイジーだ!ステップは本当にシンプルなのに、パワフルだ!!!

ユヅがトリプル・ルッツ(最後のジャンプ)をする段階に入った。彼が無事着氷するまで、世界中のファンたちが息を呑んで、息を止めているのを、私は間違いなく聞いた。

両の拳のガッツポーズはファンタスティックで、ユヅの抑えきれない純粋な興奮と幸福の紛れもない瞬間だった。

残りのジャンプなしのエレメンツを終えるまで、ユヅがどうやって落ち着いて、冷静にしていたのか、私にはわからない。

カート・ブラウニングが言ったように、ユヅにとって、この瞬間はオリンピックで勝利した瞬間より良いものだっただろう。

ソチではフリーでパーフェクトな演技をすることができなかったのだから。ユヅはホームグラウンドで、Seimeiを完璧に滑った。彼は、長野アリーナで素晴らしいスケートをした!

昨シーズン以降、ユヅはナンバー・ワンでないのではないか、という疑いを抱く者がいたとしたも、彼は非常な速さでそうした疑いを鎮めてしまった!!

NHK Seimeiの動画:  http://www.dailymotion.com/video/x3g11sl

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NHK杯が行われていた48時間で、私はトータル7時間半しか睡眠を取らなかった。

主な理由はアルバータ州と日本の間に16時間の時差があるからだが、私は実に、ショート・プログラムとロング・プログラムの二つの間で一日働かねばならなかった。しかし、ユヅをライブで見るのはそれに値する!NHK杯はプライスレスだった!

ユヅは世界に自分が戻ってきたことを、自分がナンバー・ワンであることを突きつけてみせた。ユヅは技術的な挑戦、芸術的な挑戦、そして最も重要な、メンタルの挑戦に打って出た。

他のすべての競技者たちは、ユヅが怪我するか体調が優れないか、あるいはツイていない日だったとか、そんなことでもなければ、彼を破ることはできないと思い始めている。そして事実、それは正しい。

ユヅには比類のないスペシャルな特性が備わっている。それは天賦の才だ。

総合得点:322.40点(世界*新*記録)

「もし、そして、もしもが現実ならいつ、ユヅが300点の壁を超えるか」については、様々に推測されていた。他のどのスケーターでもなく、「ユヅ」と私が言ったのは可笑しい。

300点の壁を超えることについて考える時、スケート・ファンがユヅ以外の他のどのスケーターも思い浮かべることはなかったと思う。

そしてまた私は、それが「もしも」という仮定の話だとも思わなかったし、「それはいつなのか」という方がむしろ疑問だったのだ。今、私たちはその答えを知ってしまった。

私は頭の中で、ユヅが強力なショート・プログラムとクリーンなロング・プログラムで300点の壁に到達するだろうと考えていた。

そして彼がそれを実現する時、その得点はおそらく、303点あたりになるだろうと夢見ていたのだった。私の果てしない夢の中でさえ、彼が300点台、310点台を通り越して、いきなり320点台に到達しようとは思いもよらなかった!!

ユヅはこの二つのプログラムを改良し、もっと難しいものにしたいと今なお思っていると言っていた。オッケー。それでは方程式の技術面から。

ユヅは4回転ジャンプへの入り方、または、4回転ジャンプの種類を変え得る。おそらく、彼はGOEであとほんの少し高い評価を絞り出すことができる。しかし、今の構成ではそこから引き出せるものはそれほど多くは残っていない。

大会終了後の記者会見で、ユヅはまた4回転ループと4回転ルッツについて言及していた。そしてまた、どちらのジャンプも最良の状態への準備が整っていないとも。

だから、私たちはそれらを将来目にすることになるのではないかと思う。

しかしながら、Seimeiのプロトコルと、97.20点という演技構成点を見ると、改良の余地がほとんど残っていないことに気が付く。

獲得し得る最高得点は100点(factor 2)だから、ユヅができることといったら、残りの2.8点を獲りに行くこと?彼に10点満点を与えなかったジャッジは・・・、これ以上何を見る必要があると考えたのだろう?

この週末、私はスケート・ファンではない二人の友達に対し、フィギュア・スケートというスポーツにおいて、ユヅがどんな存在なのか、この週末の彼の演技がどれほどファンタスティックなものだったか、そして世界新記録がどれほど重要なものなのかについて説明を試みていた。

ユヅの驚くべき偉業を意味づけるため、私はあるツィートを発見した(@pandaatlargeに承諾いただいて掲載)。この例えは実に言い得て妙である。

200メートル走の現在の世界記録は19.19秒
100メートル走の現在の世界記録は9.58秒

想像してみてほしい。競技会の一日目に、ウサイン・ボルトが18.31秒で200メートル走の記録を破り、それから戻ってきて100メートル走の世界記録を8.72秒で更新することを。数字は非現実的だ。

計算はこのようになる;
19.19 x 101.45/106.33 = 18.31
9.58 x 196.75/216.07 = 8.72
出典: https://twitter.com/pandaatlarge/status/670582466990575616/photo/1


【後編はこちらです↓】

http://ameblo.jp/poissonbleu/entry-12101386466.html