Kobo touchを今更購入する人もあまりおられないとは思います(今から購入するなら下の写真のKobo gloの方が良いと思います)。

(追記:2019.06.25)リンク切れが多数でしたので張り直しました。

 

しかし、Kobo touchは、きわめて改造しやすい電子ブックリーダーですし、改造により使い勝手が良くなりますので、改造方法を記しておきます。なお、改造は自己責任です。当方は、メーカー保証の有無や改造結果についてなど、あらゆる事象について責任をとりませんのでその点、ご了承ください。

 


■内蔵メモリーの増加と読み取り速度向上

 

Kobo touchの内蔵メモリーは、microSDです。Sandiskの2GB class4のmicroSDが入っていました。これが相当遅いようで、同じくSandiskの16GB class4に交換したところ、速度アップと容量アップができました。私は、本体に差し込んであった16GBのmicroSDを用いましたが、読み取り速度の向上の点からすると、microSDとの相性にもよるようですが、信頼できるメーカーのclass10など、より速いmicroSDにした方が速くなる気がします。

そのほかのメリットとしては、差し込んだmicroSDでは、日本語のファイル名が「??????.pdf」のようになってしまい文書名がわからないというバグがあります。しかし、内蔵メモリー上ではそのようなバグがありません。そのバグ回避の点でも増設するメリットがあります。

なお、所要時間は30分~1時間程度でした。

 

1. KOBOの内部にアクセス

 

 

masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

電源ボタンのある角を少し歪ませると、カチッと音がして裏蓋と本体に隙間が出来ます。そこから、プラスチックの板などで順番に開いていくと、数カ所の爪が外れ裏蓋がとれます。写真の赤いカードはスーパーのポイントカードで、クレジットカード程度の厚みのプラスチックの板です。

 

masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

 

蓋を開いたところです。一番大きな部品がリチウムイオンバッテリーです。その右にあるのがmicroSDカードでこれにOSなどが入っています。それを取り出して、大容量のmicroSDにコピーします。

 

masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

 

microSDの部分の拡大写真です。この状態ではカードが固定されています。カードの上についている金属部を右にスライドさせると固定が外れてカードが取り出せます。カード取り付け後は、左にスライドさせて固定します。

 

2. ファームウェアのコピー(DD for Windows)

 

 

http://www.si-linux.co.jp/wiki/silinux/index.php?DDforWindows (リンク切れ)

 

(追記:2019.06.25)リンクが切れていたので以下からダウンロードします。

http://www.si-linux.co.jp/techinfo/index.php?DD%20for%20Windows

 

 

でDD for Windowsをダウンロードします(下の方の「ダウンロード」に最新バージョンが有り、現在Ver.0996です)。

適当にインストールします。

Kobo本体についていた2GBのmicroSDカードをパソコンに差し込みます。

フォーマットしますかとWindowsが聞いてきますが、フォーマットしたらKoboのファームが消えてしまいますので、フォーマットをしてはいけません。

DD for Windowsを管理者権限で立ち上げます。

 WindowsVista,7,8の場合、管理者権限で実行しないとmicroSDを認識しません。

バックアップファイルを作ります。作り方は以下の通り。

 ディスク選択ボタンで、パソコンに差し込んだmicroSDを指定します。

 ファイル選択ボタンで、パソコンのハードディスクなどの適当な場所(パス)とバックアップを作るためのファイル名を指定します。

 読込ボタンで下のような画面になり、バックアップファイルが作られます。

masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

上で作ったバックアップファイルを大容量microSDカードに書き込みます(32GBのmicroSDHCまでは可能のようです)。

大容量microSDカード(私の場合16GB)をパソコンに差し込みます(誤動作すると面倒なので、私はフォーマットしてから差し込みました)。

DD for Windowsを管理者権限で立ち上げます。

 WindowsVista,7,8の場合、管理者権限で実行しないとmicroSDを認識しません。

先ほど作ったバックアップファイルをファイル選択ボタンで指定します。

大容量microSDカードをディスク選択ボタンで指定します。

書込ボタンでmicroSDカードに書き込みます。

masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

この画面のようになり、数分の後、完了します。

 

3. microSDの容量拡張(MiniTool Partation Wizard Home Edition v7.7)

 

 

上記のままでは、2GBのmicroSDの丸コピーですので、16GBのうち2GBしか使えません。その2GBの領域を16GB近くに拡張します。

 

 

http://www.partitionwizard.com/download.html

 

で、MiniTool Partation Wizard Home Edition v7.7をダウンロードします。

Home、server、enterpriseがありますが、無料のHomeで十分です(リンク先のcnetの「Download Now」ボタンでダウンロードできます)。

適当にインストールします。

(追記2019.06.25:ver.11になっています)

masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

MiniTool Partation Wizardを立ち上げるとこんな画面です。この場合、16GBですので、「KOBOeReade」の1.3GBがKoboのOSであり、13.1GBが空き容量になっています。

「KOBOeReade」を右クリックし、Move/Resizeを選びます。

masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

目一杯容量を増やしてApply - OKで実行。
masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

しばらくこんな画面で待たされます。

masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

「Successful」の表示が出て終了です。

masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

 

KoboにコピーしたmicroSDをはめ込み、Koboを起動します。

 

正常に再起動し、右端をクリック- 設定 - デバイス情報で、「内蔵ストレージ」が増量されていれば成功です。

私の場合、1度目はMicroSDがうまく嵌まっていなくて、再起動できませんでした。確認したら、MicroSDがうまく固定されていませんでした。そういうこともありますので、再起動できることを確認してから裏蓋は嵌めた方が良いと思います。

 

以上の参考ページ

 

年収33万円のblog術

■非公式ファームのインストール

 

大容量のmicroSDカードにコピーしたファームを非公式ファームにしたところで、もとの2GBのmicroSDに戻せば問題ありません。そういうわけで、16GBの方を非公式ファームにしてみました。


楽天kobotouch 非公式Wiki の有志ファームから最新非公式ファームをダウンロードします。

ファイルを解凍します。

 

追記2019.06.25:リンクが切れていたため下記からダウンロードします。

https://mega.nz/#!UmJHDTiK!12yYDgpx38Z70YTuNLHwaoVRw8Qs61pRMUCVD3Ef53k

kobo touch 705C用なので初期の705Bだとタッチパネルが動かなくなります(koboの底面の小さな文字で確認できます)。

705Bだった場合は、God only knows good vibrationsさんの以下のページ

https://godonlyknowsgoodvibrations.wordpress.com/2016/04/15/android-on-kobo-touch-again/

を参考に書き換えると使えます(705Cの場合は必要ありません)。

 

.kobo、extフォルダーとreadme.txtができるので、.koboフォルダーの中身を、パソコンに接続したkoboの.koboフォルダーにコピーします。

パソコンからKoboの接続を解除すると、インストールが開始され、数分間の後、再起動します。

masao_nakagami_2001のパソコン関係いろいろ

こんな画面の後、非公式ファームが立ち上がります。

 

■顛末

 

 

青空文庫などのコンテンツでは問題ありませんでしたが、自炊のPDFで前のページの一部が残るバグが見られました。コンテンツの一部が見られませんので使い続けるのはちょっと、という状態でした。

 

その後試した公式ファームの2.3.2の出来が意外に良かったので、現在はそちらで使っています。

 

なお、http://www49.atwiki.jp/kobotouch/pages/52.html

 

にある「Kobo Touch専用ホームボタンにページ送りを割り当てるデーモン(常駐アプリ)」は、ホームボタンにページ送り機能を付加するアプリです。ホームボタンを短くクリックで、ページを「進む」もしくは「戻る」、ダブルクリックで進むと戻るの切り替え、長押しでホームボタンの動作を行えるようにできます。

このソフトは、使い勝手が良かったのですが、公式ファーム2.3.2では、うまく動作しませんでしたので、渋々使っていない状況です。非公式ファームの方にはお勧めです。

 

■感想

 

 

試しに、様々なソフトをインストールして、フリーズが頻発するようになってたとしても、赤字で書いたフォーマットにさえ注意し、ハードウェアを破壊さえしなければ、「デバイス情報」の「工場出荷時の状態に戻す」で、初期状態に戻せます。

 

 

一部で、いろいろ遊べるLinuxマシンと言われているKoboです(もしかすると魔改造すれば超省エネファイルサーバーになる?)。上で行っている程度では、それほど敷居の高い改造ではありませんので、興味のある方は挑戦してみても良いかと思います(ただし自己責任で)。


激安電子ブック 楽天 KOBO touchレビュー(一応...レビューです)
http://ameblo.jp/pointbankinfo/entry-11310963069.html
激安電子ブック 楽天 KOBO touchレビューのその後 (レビュー第2弾)
http://ameblo.jp/pointbankinfo/entry-11310963069.html