テンホールズハーモニカ奏者 広瀬哲哉のオフィシャルHP
箱根八夜2016千秋楽となります<第五夜>が終了し、予定通り、全て無事に開演いたしました!!!!!
熊本の震災に続き鳥取の震災と、日本には依然として大変な事態が続く年でした。そんな中、それでも全夜にわたり、今年もまた多くのお客さまにお越しいただき、関係者一同、厚く御礼申し上げます。
では写真で振り返ってみましょう。
いつものように十二代目店主山本達雄さんの『箱根馬子唄』から幕を開けたのですが、今回は歌の後に達雄さんの『夜語り』がありました。『関所と茶屋』という内容から後半で上演する『神崎与五郎 東下りの詫証文』のさわりまでを、渋く重々しく語って頂きました。聡さんとはまた対象的な良さがあります。
今回のゲスト演奏者は愛知県のジャズギタリストの中村アキラさんです。中村さんには今年は五夜中、なんと四夜を担当していただきました。
そしてボーカルは大岡枝里さん(Eli Koi)が、今年二回目の出演となりました。
枝里さんは着物で登場。歌声、曲のアレンジも素晴らしく、まさに歌姫といった貫禄がありました。
曲の途中に様々な演出が入るのが箱根八夜の特徴ですが、今回は新たなる才能が開花しました。十三代目店主聡さんのご子息、達礼くんですが、『浜辺の歌』の背景に小豆を使って、うっりするような柔らかい波音を表現してくれました。聡さんの荒波とはまた一味違う、なんとも心地良いものでした。実に多彩な一家ですね〜。
今回の八夜定食のメニューです。
豚汁、イワシの柔らか煮、高野豆腐、小松菜と揚げの辛子和え、さつまいもご飯、漬物。さりげない秋らしさと、急激に来た寒さにピッタリのほっこりメニューでした。
後半は、三回目となるご当地演劇『神崎与五郎 東下りの詫び証文』の上演となります。
この物語は、隠密行動中の忠臣蔵四十七士のひとり『神崎与五郎』が箱根の馬子『馬喰の丑五郎(ばくろうのうしごろう)』に絡まれるというお話が元になっていて、歌舞伎などでは箱根甘酒茶屋がその舞台として描かれています。
より箱根らしさをという意味で、物語の中心とも言える丑五郎は、芦ノ湖~関所で人力車をひく現役の俥夫『高梨五十六さん(箱根じんりき)』に、今年も無理を言ってお願いいたしました。
こちらは本番前の最終稽古ですが、この五十六さんはアドリブメーカーですので、毎回変わるやり取りにはドキドキものです。とはいえ、見ているこちらはこの稽古が実に面白く、いつまでも続かないかな、なんてつい思ってしまいます。
本番になるとご覧のように、説得力のあるいイカツイ丑五郎となります。それぞれのポーズが実に絵になりますね。
神崎与五郎に詫証文を書かせる場面ですが、この箱根の名物二人の共演は、実に見ごたえがあり、くわえて意味や価値があるように強く感じますね。
そしてなにより楽しみなのはこの親子共演です。武士役の聡さんが現実では甘酒茶屋の店主であるというところが実に面白いです。アドリブにも笑ってしまいます。
ナレーションは山本道子さん、『耳なし芳一』『蜘蛛と糸』『墓場へいく娘』『東下りの詫証文』と、今年は大忙しでした。着実に現場でスキルを上げていくのを、近くにいて肌で感じます。
では、今回の動画をご覧くださいませ。
以上でした!!!!!
来年についてまだこれからですが、また2017年度版が出来るものであれば、関係者一同、是非実現したいと想っております!!詳細は『箱根八夜公式HP』をご覧くださいませ!!
では、ご来場のみなさま、本当にありがとうございました!!!!!
そしてスタッフ、出演者のみなさんもお疲れさまでした!!!!!
(このイベントでの飲食・CD販売などの収益の一部は、石畳保全活動などへと寄付されます)