ハーモニカで効果音を出す

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今年もー箱根甘酒茶屋劇場ー箱根八夜2016が始まりました。
このイベントは電気を使わないという以外にも様々なトライがあります。演奏だけではなく、進行にはトークやサプライズイベントが盛りだくさんで、出演者には大変な、なかなかに凝ったSHOWとなっております。
もっとも大変なのが『特別演目』がある時です。

最初は普通の紙芝居だったのですが、途中から客席が舞台になるような演出が入り、それが好評だったために『体感型紙芝居』というタイトルがつき、シリーズ展開となりました。
そこからはあれよあれよと言う間に、『演劇をやろう』という流れになりました。当然BGMは楽器の生演奏でやろうということになり、出演者たちはなかなか出来ない貴重な体験をすることが出来ました。

2013年の第5夜では紙芝居『墓場へ行く娘』、第6夜では体感型紙芝居『鬼ババと金の糸』、第7夜ではアートパフォーマンス『妖怪おどり』、第8夜では演劇『東下りの詫び証文』。
そして2014年の第3夜では琵琶コラボレーション『耳なし芳一』、第4夜では体感型紙芝居『団子ばあさん』、第5夜では演劇人力車車夫出演『東下りの詫び証文』。

そして今年の箱根八夜第1夜では、8回目となる特別演目、お化け屋敷型紙芝居『耳なし芳一』の上演を行いました。

もともと私の使っている10ホールズハーモニカは『ブルースハープ』とも呼ばれるように、ブルージーな表現が得意で、ちょっと寂しい感じ、人生のうまくいかなさのような雰囲気を作り出すには最適の楽器です。それは演奏というより『効果音』的で、映画やテレビドラマなどでも、数秒あればその場面に強烈な印象を与えることが出来ます。

今回の『耳なし芳一』は日本的な物語であるため、もちろんブルースサウンドでは似合いません。けれども、ブルースハープの持つ『おどろおどろしさ』や『危険な感じ』は利用出来ます。加えて、箱根八夜で培った和の童謡唱歌の『わびさびサウンド』がなかなかの活躍をしてくれました。

それでは、今回のお化け屋敷型紙芝居『耳なし芳一』のダイジェスト動画をご覧下さいませ。



いかがでしたでしょうか?
意外にブルースハープが、日本情緒に合っていませんか?
今回は、昨年のような琵琶演奏がないということから、どれほどの見応えが出せるだろうと心配していましたが、法螺貝や甲冑隊、ひとだまなどの盛りだくさんな演出に助けられ、結果的には大好評となりました。

このようなステージの機会をいただいたことで、『日本的な闇』『もののあはれ』などの独特な和の雰囲気作り、ひちりきや笙(しょう)などの吹く和楽器的なアプローチ、時には鈴虫の音色や蛍の光る速度の感じまで、ハーモニカで挑戦することが出来ました。もちろんすべてがまだ入り口の段階で、今後の鍛錬によって『表現』というレベルにまで持っていきたいと思います。

(和の曲をブルースハープで演奏した私のNEWアルバム『ハーモニカ花鳥風月』は、私のHPにて通販を、tunecoreより各ダウンロードサイトで販売中です。海外からもアクセスも多く、関係者一同驚いております。是非、どなた様もお買い求めくださいませ)



さぁ、今年の箱根八夜は後4回です。
どなた様も是非、ぶらりとお越しくださいませ!!

夜語り 山本 聡 ハーモニカ演奏 広瀬哲哉 (ゲスト出演者 詳細は後日)

次回は7月23日(土)第二夜 天山湯治郷中庭で開催されます。

8月 8日(月)第三夜 箱根甘酒茶屋
9月24日(土)第四夜 畑宿 寄木細工 畑の茶屋2F
10月23日(日)第五夜 箱根甘酒茶屋



































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世に問う

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来た!、ついにこの日が来た!!
私は、密かにこの日を待っていた。
誰にとっても面倒で、どうでもいいといえばどうでもいい日。
運転免許の更新日である。

私は自慢ではないが、人相が悪い。そこはかとなく犯罪者の顔だ。

よく箱根の『関所』の入り口で、入場出来ずに気分が悪くなり座り込んでいる人たちがいる。前世というものがあるのかないのかはわからないが、ほぼ全員が悪人顏だ。なんとなしお互いに顔を合わせ、気まずそうに軽く会釈などを交わし合っている。もちろん私も座り込んだ一人で、前世犯罪者アベンジャーズたちに会釈を交わしたものだ。

そんな私の運転免許証の写真は、ごたぶんにもれず『悪人顏』である。
ということで、私はこの機会を待っていたのだ。

そして迎えた免許の更新日。私は万全の体制で臨んだ。ちょうど少し前にTVの収録の話があり、髪と身なりを整えた後で、清潔そうに見えるようヒゲも少々短めにしてみた。
精神的にもかなり余裕を持たせることが出来た。睡眠も十分で、更新の日程を選べるのもそれを助けた。笑顔も自然に作れ、この感じなら銀行が融資すらしそうである。

会場に到着すると、当然のように『不快』が漂っていた。梅雨の湿気も重なり、この不快はナウシカですら滅入りそうなレベルだ。誰も彼もほのかに腹を立てており、ドアの開け閉めやボールペンの返却に怒りの感情を垣間見せる。

危ない危ない、この連中と関わってはいけない。免許の更新はすでに始まっているのだ。待たされるのも当たり前、指示がわかりづらいのも常なのだ。それでいちいち腹を立てては、せっかくの写真が台無しになってしまう。何年もおつきあいする写真だし、何より私は悪人顏なのだから。

『印紙?、、、え、ここでは売ってないのですか?』
係の人は、まるで話すのを惜しむかのように『会場では買えない』旨の小さな文章を指差し、目を細め、ロボ的にしゃべる。なにやら遠周りをしなければいけない建物を案内され、私はそこへ向かい、総合受付で入り口を教わり直し、さらにフロアを間違えていることに気づかず、なかなかに良い運動を続け、やがてお目当ての印紙を購入する。このダンジョン的な行き来は、現実では全く面白みがない。役所では特にそうなのだ。

また元の受付に戻るまでに、私と同じように印紙を買い求めるための人の流れに出くわす。不快レベルが明らかにさっきよりも上がっている人たちだ。
危ない危ない、私も彼らのようになるところだった。少しばかり運動をしたところで、それが一体なんだというのだ。むしろ写真を撮るための準備運動だと思えば、ちょうどよいではないか。私は自販機で、選んだかのようにまさかのヌルい缶コーヒーを買い、栄養ドリンクがヌルいよりは数段良かったと納得しつつ、心を落ち着かせた。

しばらくし、2度の横入りをされながら受付を済ませ、不親切な書類の記入の指示を受ける。もちろん数回の記入漏れを指摘されるも、この人はよほど心に深い傷を負った人なのだろうという考察のもと、さらりと指示に従う。しかし、まさか裏にまで記入事項があるとは知らず、さすがに『なら、最初から言えや』的な表情になってしまった。

そして暗証番号記入、視力検査などが忙しく続き、『少しお待ちください』と座らされたベンチがまずかった。黒板を爪で引っ掻いたように嫌なトーンでしゃべる女性の『ここの対応、ひどくありませんか?』賛同者募集コーナーだったのだ。なんでも彼女は引越して来たばかりで、手続きは終わったものの、これから自分が住む街をより良くするために意見するタイミングを見計らっているとのことだった。

なだめる紳士、舌を打つ若者、異様に匂うブルーベリーガムの子供、そして早く時間よ過ぎろと祈る私。

気がつけば名前が呼ばれ、流れ作業のように椅子に座らされた。
こちらも見ない係が鳴り止まない電話を取りつつ、おもむろに片手で雑にシャッターを押し、私の撮影は終わった。

意識がなく、その時間は過ぎ去っていた。
おそらく、私の今回の免許証も、『悪人顏』だろう。
以前にも増して。


私は思う。
どうして、免許証の写真は、誰も彼もが不満気なのか?
ひょっとして、不満でないといけないのか?不満顔で統一したいのか?

あなたたちはどしてみんなそうなんだい?そんなに言葉数を減らしたいのかい?作業を省きたいのかい?
あなたたちの過去に一体何があったんだい?戦うために生まれた戦士なのかい?それともすでにロボなのかい?

それでも、いつか私は実現させたいと思う。
何年、いや何十年後の世界かもしれない。

溢れんばかりのゆとりを持ち、
そこはかとなく笑顔になりかけの、
そんな自然な表情の写真を載せた

免許証の発行を。









































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箱根甘酒茶屋十三代目店主山本 聡さんと私が中心となって企画運営する、箱根甘酒茶屋劇『箱根八夜』の2016年版が、いよいよ先週から始まりました。動画ではすでにご紹介いたしましたが、なかなかYouTubeでは見られないという方もいらっしゃるので、今回は写真で第一夜をご紹介してみたいと思います。

すでに3年目となった箱根八夜。早くから大勢のお客様にお集まり頂きました。本当に嬉しい限りです!!
今回が初めてという方がとても多く、ひとつひとつの仕掛けに、新鮮に喜んでいただきました。


聡さんのトークは今年も冴えていました。二人で司会を務めさせていただいておりますが、今年は大枠だけを決め、ほとんどはアドリブ任せでした。聡さんはいくらでもトークの引き出しを持っているので、いつも驚かせれます。


伴奏は昨年に続いて、私の10年来の相方でジャズギタリストの中村アキラさんです。
小田原甲冑隊の所澤さんの法螺貝とのコラボレーションも体験させていただきました。
いやぁ、渋かったですね~。


そして歌のゲストは松井貴志さん。(from LauLa)
彼は『ハワイアン』がホームグラウンドなのですが、今回は『和の世界』、その上、完全なアンプラクドにチャレンジしていただきました。それにしてもピュアな歌声でした。第三夜もよろしくお願いいたしますね。


そして今回の特別演目は、お化け屋敷型紙芝居『耳なし芳一』でした。
読み手の山本道子さんはどんどん迫力を増してゆきますね。密かなファンもいるようです。
演出の目玉はなんといっても小田原甲冑隊とのコラボレーション。薄暗さが迫力を増幅させます。


そしてそして、今回はなんと『ひとだま』が登場いたしました。
箱根八夜は『本物の火』にこだわるというコンセプトのイベントですので、カミさんの広瀬玲子が薬品を調合し、こだわりの不気味な緑色の炎を完成させました。
このひとだまを動かしていたのは、なんと甘酒茶屋十三代目店主の聡さんと女将の昌子さん、実は夫婦共演だったのです。


クライマックス、甲冑隊が会場に乱入し、お客様の中から芳一を選び『耳を持って行こうとする』というサプライズイベントが発生します。誰が選ばれるかは私たちでも知りませんでしたので、選ばれた本人はさぞおどろかれたでしょう。


最後は、来場者と出演者が一体となって、今年もまた『ふるさと』を歌いました。
甲冑隊も一緒に歌っているというのが、ややシュールな絵面ですね。


最後に、聡さん特製、京都仕込みのおばんざい『箱根八夜定食』もご紹介しましょう。
第一夜のメニューは厚揚げ・焼き豆腐・牛肉糸こん時雨煮・蕗・小松菜胡麻浸し・おむすび・豚汁でした。
もちろん甘酒なども一緒にお楽しみいただけます。
箱根八夜の飲食とCD販売の利益は、箱根町教育委員会を通じ『石畳み』の保全活動などに使われます。
箱根八夜の公式HPに今までの寄付による成果も紹介されています


いかがでしたでしょうか?
次回の第二夜は旧道を代表する温泉天山湯治郷さんの中庭で開催されます。
出演はエリコイさんです。
是非是非、どなた様も気楽に、ご来場くださいませ♫








































































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