Campo Arriba 2012 ◎ 後編(テイスティング編) |  田舎女 *ぽこ* のなんてことはない日々

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   独立した娘2人を持つパートタイマー主婦です。
   ワインのこと、愛猫のこと、
   寒冷地のド田舎暮らしのこと・・
   思いつくままに。

前編のウンチク(長すぎる前置きとも言う)に続いて
今度こそ味のお話をば。(前編はこちら→
 

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カンポ・アリバ 2012

生産地:スペイン レバンテ地方 イエクラDO
生産者:バラオンダ
品種:モナストレル 70%、シラー20%、
   ガルナチャ・ティントレラ 10%
   (ステンレスタンク発酵、仏産オーク樽3ヶ月熟成)
色・粘性:深いガーネット色、粘性は強
香り:カラカラに乾いた干し草、優しいキャラメル
   口に含むとクローブ
ボリューム:軽い◯◯●◯◯重い
タンニン:控えめ◯◯◯●◯強い
甘味:ドライ◯◯●◯◯甘い
酸味:まろやか◯◯◯●◯シャープ
果実味:スパイシー◯●◯◯◯フルーティ

アタックは、強いのに軽やかな酸味+苦味。
次にフルーティな甘味。
きめ細かなタンニンが追いかけてきて
クローブの甘い風味が広がる。
太陽をふんだんに浴びて育った
健やかさと明るさがあふれ出すようなワイン。
ラベルの「↑」がイメージにピッタリで
飲んでいる私の気分までウキウキ盛り上がる。大笑

マリアージュも優秀。
焼き鮭、肉じゃが、厚揚げ焼きなど和食とも合うし、
パスタ、チーズ、ジャーキーなど洋食とも合うし、
ヨーグルト、チョコレート、クッキーなどとも合う。
特に、ペペロンチーノとは相性◎。
チーズと合わせるとワインのクローブ風味が際立ち
ふくよかで美味しい印象が増す。

千円前後で(私はネットでなんと税込798円!で購入)
ここまでの濃さと広がりのあるワインが造れるとは。
コスパはこれまで飲んだ中で最高ランクだと思う。


日本でもよく売り出されているワインみたいで
あちこちのサイトでデータを見かけるけど
使用ぶどう品種がサイトによってまちまち。参った
どれがホントなんじゃい!?ってことで
公式サイトを探し出し確認して上記3種で決着。
(公式サイト →  )


以下、私が今回初めて飲むぶどう品種の
モナストレルティントレラについてのメモ。

モナストレルは、バレンシアが原産らしい。
現在スペイン国内ではバレンシア、ムルシア、カタロニアなど
主に地中海沿岸の地域で栽培されているほか、
フランス(ラングドック・ルーション、プロヴァンス)や
アメリカ、オーストラリアなどでも栽培が盛んになっている。
(フランスでは「ムールヴェードル」と呼ばれる)
中くらいの房で、果粒は丸く小さめ、
果皮は青みがかった色で、厚く、果肉はしっかり。
旱魃には強く、ベト病やウドンコ 病に対する抵抗力は弱い。
成熟が遅く、完全に熟すことは難しいが、
近年はきちんとした栽培管理と優れた醸造家の造りによって
世界的に注目されるモダンスタイルのワインを誕生させている。
ロゼ、赤、甘口、カバ、酒精強化ワインなど
幅広いタイプのワインを生む。

ガルナチャ・ティントレラは、別名「アリカンテ・ブーシェ」。
スペインのアルマンサDOを代表する品種だが
フランスやアメリカなどでも栽培されている。
風味に強い特徴はないが果肉まで赤く多収量なため
ワインの色を濃くするブレンド用として重宝される。


今回のワインにはシラーもブレンドされていて
スパイシーさ(クローブ香)はその効果かなと思うので、
優しい果実味やソフトキャラメルのような風味、
ほのかな干し草の香りが漂う素朴な一面などは
モナストレル(あるいは樽?)由来なのかな~と推測。
もっと飲んで確かめてみたいね、モナストレル種。