退院 | やるせない読書日記

やるせない読書日記

書評を中心に映画・音楽評・散歩などの身辺雑記
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やっと退院できた。今月中は酒は無理だ寂しい。


病臥中は読書でもと何冊か持って行ったが最後の二日くらいはテレビばかり見ていた。


こんなもんなのよ俺。


花田清輝の「復興期の精神」を読んだがなかなかいい。小林秀雄と渋澤龍彦の折衷の


ような印象がするエッセィ。吉本が馬鹿よばわりしているのでずっと読んだことなかったが


優れた書き手である。吉本なんかより読まれてしかるべき文学者だと思う。その他、種村


季弘の「ザッヘル=マゾッホの世界」渋澤がサドなら種村はマゾッホ。前から買ってあったが


ついぞ読まなかった本。マゾヒズムのメカニズムに縷々書いてあるかと期待したが、マゾヒズム


成立の因果関係などの論考はない。そういった意味では期待外れだったが読み物としては


すこぶる面白かった。フロイト、岡本太郎、つげ義春なども読む。調子にのってソシュールも


少し読んだが、歯がたたず読むのを止めてしまう。


十日もあったがそんなに読んではいない。どうしてもテレビが面白くてそっちばかり見ていた。


ミソノと静ちゃんの黄金伝説とか昼間のワイドショーとかQさまとかだ。


本なんか読んでるよりやっぱテレビのほうが面白いと再認識した。


明日から仕事だ。また病気になったらどうしよう。