ちょっと前の記事
小脳は何をしているのか? (1)
で、
何かにじっと視線を向けたまま
頭を左右に動かしても
目玉が動かないのを
前庭動眼反射、といって
耳の内耳にある半規管が
頭の回転を感じて
その回転を帳消しするように
計算して眼球を動かしているから
と書きました
では、実際には
半規管どうやって頭の回転を
感じているのでしょうか?
音を聞くときは
空気の振動を鼓膜が受けて
その裏にある3つの小さな骨
(耳小骨)がリレーして
奥の蝸牛に伝えて、そこで
電気信号に変えて脳に送ります
蝸牛は音を感じる器官ですが
それに隣接して、
前庭という器官があります
さらに、
それに隣接しているのが、
今回見たい3つのループからなる
半規管があります
ちなみに、
これらの、蝸牛、前庭、半規管を
合わせて内耳と言います
半規管の
それぞれのループの根っこあたりに
膨らんだ膨大部というところがあり
その中では、内側に盛り上がった
膨大部稜となっています
膨大部稜には、有毛細胞があり
毛を内側に向けて伸ばしています
そして、
その毛をクプラというゼラチン質が
覆っています

クプラというのは
小丸屋根という意味です
半規管のループは管になっていて
中に内リンパ液がたっぷりあります
この状態で、頭を動かすと
膨大部稜に対して、内リンパ液が
流れて、クプラが傾きます
有毛細胞の毛をよくみると
長い1本の動毛と
50~100本の短い不動毛
があって、それぞれの毛の先端が
細い線維で連結されています
クプラが傾くと
動毛と不動毛も一緒に傾いて
先端を連結している線維も
引き伸されます
不動毛の先端の
線維が連結されている辺りには
機械受容チャネルがあり
線維が引き伸されると
そのチャネルが開いて
カリウムイオンが有毛細胞内に
そうすることで、毛が傾いた、
つまり、内リンパ液が流れた
つまり、頭が回転した
ということがわかるように
なっているのです
これを3つの方向で
精密に感知しています
頭の傾きについては
またの機会に
(続く)
お読みいただきまして、ありがとうございました。
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