浜岡原発を止めろ!


この話がいろんなところで持ち上がっている。
中部電力が、御前崎から10km圏内に設置している原子力発電所だ。
所在地は静岡県御前崎市なのだが、「御前崎市」とするのは抵抗感を強く感じる。浜岡町なんですもの。


東海地震が近いうちに起こると懸念されているのは周知の事実。
福島第一原発でさえ防波堤があったというのに、ここにはない。
あるのは高さ10mの砂浜だけ…


地震そのもので、津波で異常事態が起きたら、今福島第一原発半径10km圏内で、20km圏内で、30km圏内で起きているような多量な放射性物質の漏えいが懸念される。
プルトニウム(Plutonium、Pu)は比重が19.8とクソ重たいので遠くへ飛ばないとのことだが、ストロンチウム90(Strontium、Sr)やセシウム134・セシウム137(Caesium、Ce)、ヨウ素131(Iodine、I)などが大量にまき散らされ、被ばく問題につながるので、
とりあえず半径20km圏内が警戒区域(立ち入り禁止区域)に、あと避難区域の設定も。

(参考)福島第一原発の指定区域
【警戒区域】半径20km圏内
・双葉町、大熊町、富岡町全域
・南相馬市小高区全域、原町区の一部
・浪江町、楢葉町、葛尾村、川内村、田村市の一部
【計画的避難区域】警戒区域外で、北西方向
・飯舘村全域
・川俣町の一部(山木屋地区)
・葛尾村(20km 圏内を除く全域)
・浪江町(20km 圏内を除く全域)
・南相馬市の一部
【緊急時避難準備区域】警戒区域、計画的避難区域は除く
・広野町
・楢葉町(20km圏内を除く全域)
・川内村(20km 圏内を除く全域)
・田村市の一部
・南相馬市の一部

ついでに、偏西風に乗って東へ。福島第一原発では、東は何千キロも太平洋なのであまり意識しないで済んでいるが、浜岡原発は東に300kmぐらいまで陸がある。
静岡市街・浜松市街は50km強、名古屋は150km圏内、横浜は200km圏内、東京は何とか200km圏外のレベル。


米軍では、横須賀や厚木基地の機能維持を懸念している。横田基地も似たようなもんだ。
すぐそばには東京や横浜が…米軍云々以前に、日本そのものが機能停止に陥りかねない。


政財官の一極集中が進んでしまった現在、東京が機能停止に陥ると「脳」がなくなるような事態に陥るということ。

もう少し範囲を狭めてみてもシャレにならない。


【福島第一原発では自宅待機区域の半径30km圏内】
静岡・浜松の静岡県2大都市は外れているが、手前の磐田市や焼津市は含まれてしまう。
袋井市、掛川市、島田市、藤枝市、菊川市も。
※駿河湾をまるまる含んでしまうことはないので、30kmで沼津、清水、富士港が閉鎖されることにはならない


【福島第一原発では警戒区域(立ち入り禁止区域)の半径20km圏内】
大井川河口付近や掛川市が含まれる。牧之原台地の一帯が該当する。
東海道新幹線や東名高速道路もこの間を通過している。東海道本線や国道1号も。


東名高速道路は最も近い所で十数km。牧之原サービスエリアはその一帯だ。
東海道新幹線は少し遠いが、17kmぐらい。
ご丁寧にも、富士山静岡空港は18kmぐらい。


東では島田市街・藤枝市街、西では袋井市街・磐田市街は20-30km圏。


福島第一原発と似た状況に陥ってしまったら、日本の大動脈が切られてしまうことになる。
台風がやってきて、東名高速道路が通行止めになり、新幹線が運転取り止めになったときの混乱ぶりが、恒常化することになる。


羽田とセントレアの間に飛行機を飛ばせば…容量が足らん!
自動車貨物は中央道経由で…ある程度代替できるだろうが…無理がある。
いわき市や南相馬市のような生殺しの状態が、静岡市や浜松市で起きてしまう。


脳梗塞になって、体のどっかで血管が詰まって組織壊死…
そんな擬人化が、静岡県をキーに日本にできてしまう。


原発が危険極まりないのは、事故が起こる前から知っていた。
そこに、使用済み核燃料の処理に必要なコストが馬鹿高く、何百年・何千年・何万年と管理しなければならないなんて事を事故後に知ったため、原発反対派に回ったのが自分。
なんで、原子力発電所なんてバカなことをやってんの? ということ。


東京新聞の投稿欄で、「浜岡原発止めろ!」と掲載されていたのには苦笑したが。本家の中日新聞でやってしまうと中部電力に睨まれるから、中日新聞東京本社の東京新聞で? 本音は「止めろ」でも面と向かって言えないから東京で…
気持ちはよーくわかった。


原発とはちょっと違うが、静岡県内の東名高速道路で、津波のことを強く意識させられるところがある。
旧由比町(静岡市清水区)の東名自動車道である。下り線を走っていると、すぐ左手に駿河湾が。それだけならまだしも、道路の高さは標高数メートルって感じ。
由比パーキングエリアが最も分かりやすい。
もし津波が襲ってきたら確実にアウトだろうって。


パーキングエリアと駿河湾の間には、巨大なテトラポッドが多量並べられている。
何にもなければ、海岸線の向こうに富士山がそびえていて風光明媚だ…となるが、東海地震が起き、大津波でも襲ってきたら地獄絵図じゃないか…


由比の津波、浜岡原発20km圏内を回避するために第二東名を建設している…とするのが何となく理解できてしまった。
2012年度中に、御殿場=三ヶ日の間は出来上がる予定なので、そこが供用開始されると、少なくともこの2つの懸念は解消される。


御殿場=三ヶ日は、現東名高速から20kmぐらい山側を進む。
それなりに対応策を打っているのはわかった。


あとは、巨大地震が起きなければいいんですけど…
それが無理としても、対策が施し終わるまでは起きないでほしいな。


とりあえず、カキコは以上です。