★★☆☆☆
【公開】2015年
【製作国】アメリカ、カナダ
【上映時間】119分
【監督】ギレルモ・デル・トロ
【原題】Crimson Peak
傑作ダーク・ファンタジー「パンズ・ラビリンス」を監督したギレルモ・デル・トロのゴシック・ホラーというから凄く期待して劇場へ観に行ったんですけど、結果的に言うと
おもしろくなかったなぁ
って感じでした。
最初から少し期待値が高くてハードルを上げ過ぎていた感もあるんだろうと思うんですけど、それにしても、これはちょっと脚本がしょーもなかったですね。
とにかく脚本がもうちょっとどうにかなってただろう!って本当に思いました。
ビジュアル的には凄く良かったんで、本当に惜しい!もったいない!!
と感じた映画でした。
霊を見ることができるイーディスは、かつて母親の霊から
「クリムゾン・ピークに気をつけろ」
という警告を受けるが、その時はなんのことだかわからなかった。
年頃になったイーディスは、小説を書き出版社で見てもらうが、幽霊の出る小説ではなく、恋愛ものを書きなさいと言われ落ち込む。
そんなある日、父の経営する会社にやってきたイギリス人紳士のトーマスに小説を褒められトーマスに興味を抱く。
イーディスの父は、トーマスを不審に思い身辺調査を依頼、そこで見つかった事柄を知り、ニ度と娘の前に現れるなと忠告し、お金を渡す。
トーマスはイーディスに別れを告げイギリスに帰ることになるが、イーディスの父が何者かに殺害され、トーマスはイーディスに求婚する。
トーマスと結婚したイーディスは、トーマスの住むイギリスに移り、トーマスと姉ルーシルの住む屋敷で一緒に住むことになる。
そこで、イーディスは頻繁に幽霊を見るようになり、その場所は雪深くなるとクリムゾン・ピークと呼ばれる場所であることを知る・・・・・・
といった内容です。
まずは褒めますね。
この映画、正直言って脚本はしょーもないんですけど、美術は素晴らしいのです!
不気味な洋館、その洋館の内装や装飾も素晴らしいし、部屋のあちこちにある小物にいたるまでかなりこだわって作ったのだろうと感じさせるものでした。
そして、衣装も本当に素晴らしい。
主人公のイーディスの着ている洋服がいちいち凄くかわいい。
これは文句なしです。
ゴシックホラーとしてはこのビジュアル要素は本当に大事だと思いますので。
ビジュアルが完璧だっただけに、本当に脚本がもったいない。
めちゃくちゃありがちな展開に次ぐ展開。
ラストのオチももう途中から全部予測できてしまい、なんの感動もありません。
そして、つじつまの合わない部分がラスト付近にあるのも凄く嫌でした。
屋敷の3階から落下し、大怪我をしているはずの主人公の大立ち回りがあるんですよ。
足を骨折してるはずなのに・・・・
って単純に思いましたね。
何よりダメだったのは、洋館などのゴシックテイストのビジュアルは完璧だったんですけど、幽霊のビジュアルがひどい。
「パンズラビリンス」では異界のもののビジュアルが本当に素晴らしかったのに、どうしちゃったんでしょうか?
最初から最後まで数人の幽霊が登場しますが、どれも本当にダサいんです。
頭に包丁が刺さった幽霊が出てきた時は思わず噴き出してしまいました。
笑かそうとしてるのかな?
って思いましたよ。
他にも笑いそうになったシーンが多々あってちょっといただけない。
そして、ホラーだからしょうがないんでしょうけど、急におっきい音で脅かす手法もうそろそろやめてもらっていいですか?
ビックリするに決まってるでしょ、そんなの。
でっかい音でビビらすなんて子供騙しなビビらせ方はやはりいただけないです。
美術や衣装は素晴らしかっただけに、本当に惜しい作品でした。
今度からギレルモ監督の映画はあまり期待せずに観ることにします。
気になった方は現在公開中です。よかったら観に行ってみてはいかがでしょうか。
予告編
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