前回は、因数分解についてでした。
具体的には、因数ってどういう意味かということ。
数字の約数に対して、文字式では因数と呼びます。
今日は、因数分解がなぜ大切なのかということをお話しましょう。
教科書って、計算方法や問題の解法はたくさん載っていますが、その単元の意義や、学ぶ目的についてはあまり書かれてませんね。
だから、数学は将来役に立たないなんて言われてしまうわけですが・・・。
ちなみに、僕は勉強は全部が全部、役に立つわけではないと思っています。
それに、勉強が常に役に立つべきではない。いやむしろ、役に立たないからこそ良い世の中だとも思ってます。
以前、「なぜ勉強しなければならないのか」という記事で書きましたので、よろしければご覧くださいませ。
では話を戻しまして、因数分解を学ぶ意義。
たくさんあるでしょうが、ぶっちぎりで「方程式を解くため」でしょう。
教科書には載ってませんが、あらゆる方程式を解くための法則があります。
それほど難しくないので、説明しましょう。
a×b=0
が成り立っているとします。
二つの数字を掛けたら0になっているので、a=0 か b=0が成り立ちますね。
3つの数に発展させたとしても、同じです。
a×b×c=0
が成り立ってるとき、a=0 か b=0 か c=0が成り立ちます。
このように、=の左側(左辺)が掛け算で表されていて、=の右側(右辺)が0になると、左辺の掛け算が一つ一つの等式に分解されます。
これを応用して解くのが方程式なのです。
例えば、
x^2-3x=0
は、左側が掛け算の形になってません。
しかし、因数分解をして、
x(x-3)=0
とすると、左側が掛け算になります。x と (x-3)の掛け算です。
と言う事は、x=0 か x-3=0 のどちらかが成り立ります。
x=0はそのままで良いとして、x-3=0は、3を移項すると x=3。
よって、x=0 か x=3 が成り立ちます。
この0と3のことを「解」といいます。
よく勘違いされているので、ちゃんと説明しておくと、「解」というのは、答えのことではありません。
数学の方程式を解いていると、「解なし」って出てきて、「答えがないってどういうことだ!!」と、目を吊り上げる子がいますが、違います。
ちゃんと言葉を説明すると、元の方程式を満たす値の事を「解」と言います。
だから、「解なし」というのは、元の方程式を満たすxの値は一つも存在しないという意味です。
この世に存在しないという結論ですから、しっかりと意味があります。
また、解を全て求める事を数学では「解く」と言います。
だから上の方程式で、x=0 か x=3 となりましたが、これで方程式が解けたことになります。
とまあ、このように因数分解をすると、方程式が解けます。
この後、二次方程式、三次方程式、高次方程式と進んでいきますが、基本的に解き方は同じ。
左辺を掛け算の形に因数分解して、右辺を0にするだけです。
因数分解の方法は様々習いますが、行きつくところは同じです。
中3の教科書では、この後二次方程式を習います。
細かく言うと、平方根の単元を挟みますが、展開も因数分解も平方根も、全て二次方程式を解くための単元です。
そういう流れなんだ、と掴めると勉強もしやすいと思います。
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