歳末、クリスマス、ハローウイン | 南米ペルー在住、ピルセンの「ペルー雑感」

歳末、クリスマス、ハローウイン

今年も年末になった。リマ市内の商店街やショッピングセンターは賑わっている。日本と逆の真夏。学校は夏休み、サラリーマンでも年末に長期休暇をとる人は少なくない。クリスマスグッズが商店に氾濫している。それぞれ、クリスマスの飾り物には毎年特徴がある。例えばクリスマスツリーに飾るいろいろなアクセサリー。色、柄、アイテムが毎年、流行がある。もっとも、クリスマスツリーは、カトリックの国ペルーでは伝統的な飾りではない。伝統的なものは当然のことながら、キリスト生誕を祝う置物だ。「サンタクロースもクリスマスツリーもヤンキー文化であり、帝国主義的なもの。公的機関での飾りを禁止する」と発表したベネズエラの大統領はさすがに、国民の顰蹙(ひんしゅく)をかい、方針を変更したとか。


日本ではクリスマス向け、電飾ランプの飾りつけが流行しているらしい。飾りそのものが「商戦」の一部になったり、道行く人も「ロマンティク」な気分になるのだろう。キリスト教徒でもないのに、クリスマスケーキとかいうクリスマス専用の特別のケーキや、プレゼントがあることに、違和感を全然感じない日本人に、別の違和感を持つ在日ペルー人の友人がいる。たとえ表面的なものであっても、「商戦」や「ロマンティク」とかいう宗教心とは関係ないもので、異文化を受け入れることは、別に悪いことではないとわたしは思う。でも、イエス・キリストという人物さえも知らずに、クリスマスを「ロマンティク」に過ごそうとする人には、違和感以上の馬鹿らしらを感じる。


>ハロウイーンって?

万聖節とかいうキリスト教の聖者の祝日の前夜祭の10月31日夜にする行事とか、辞書に書いてあるけどなんのことやらよくわからない。知人に聞いても「さぁ~!?」という返事ばかり。ともかくこの時期はスーパーマーケットの食品売り場は稼ぎ時になる。ハロウィングッヅが所狭しと売られる。

こどもたちが、親に連れられて各家をまわってキャンデーやお菓子をねだるのはよく見る風景。こどもには年長者がたいがい一緒についてくる。キャンデーなどをくれそうな地域には大挙してこどもがやってくる。最近は、単に貧困層のこどもたちがおおぴらに「物乞い」をできる日になり、教会からクレームがあり、下火になっているという話もある。

そして、この日がペルーの演歌ともいえるcancion criolla の日でもある。あなたはどちらを選ぶかなんてニュースにもなっている。