Better tomorrow(17) | My sweet home ~恋のカタチ。

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せつなくてあったかい。
そんなラブストーリーがいっぱいの小説書いてます(^^)

「・・けっこん・・?」


暖人はぼんやりとしたまま聞き返した。



「うん。 お父さんと香織ちゃんが結婚して。 お父さんの奥さんになって。 暖人のお母さんにもなる。 お父さんは香織ちゃんが好きだから結婚したいと思うけど、ハルにとってはそれがいいことなのか、お父さんはずっとわからなくて迷ってた。 ほんと、楽しかったな。 香織ちゃんの田舎は。 お父さんは香織ちゃんとハルと3人でこれからもずっと過ごしたいって思った・・・・」



樺沢は暖人の目を見て


真剣に訴えた。



暖人は黙ったままで


それまで香織の田舎で楽しかったことなんかを話していたのに


一転して表情が曇った。



「かおりちゃんが、おかあさんに・・・なるの。」



香織のことが好きだ、と無邪気に言った表情とは


全く違っていた。



樺沢は少し焦って



「・・・ムリにそう思わなくてもいいけど、一緒に家族として3人で暮らしたいんだよ。」



一気に話を進めてしまって


暖人が混乱しているのでは、と思い


やんわりと言いなおした。



暖人はダンマリになってしまった。



まるでここに初めて連れてこられてきた当時のように。



やっぱり。


まだこの話は早かったのか。



樺沢は少し後悔した。



それでも


絶対に今3人で幸せになる方法はあるはず


と、信じていた。



「あしたのおべんとう、ウインナーがいいな、」


風呂を出る頃は普通の暖人に戻っていた。



香織と結婚したい、と言った事に関しての


返事は一切なかった。



「おにぎりは昆布と鮭でいいか、」


「うん、」



やっぱり


福岡の母親のことを今もどこかで恋しく思うんだろうか。



樺沢は東京に来てから全く母親のことを口にしない暖人に


内心ホッとしていたが


本当は


寂しくて


泣き喚きたかったのかもしれない。




「一緒に寝ようか、」


樺沢は自分のベッドに暖人を迎え入れた。


「え~? あつくない?」


「ハルと一緒に寝たくなっちゃった。」


「ベッドからおちそう、」


暖人は笑いながら仔犬がじゃれるように父のベッドに潜り込んできた。




ハルを


絶対に幸せにするからな。


どんなことがあっても。




樺沢は香織の父の想いをしっかりと受け止めた。



香織との結婚話に戸惑うようなそぶりを見せた暖人。 樺沢は何とか彼にわかってもらおうと思いますが…



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